ビジネス

2018.03.07 17:00

アマゾンが抱える「大きな問題」は解決可能か?


マーケットプレイスでは昨年3月、LGの32インチのIPSモニターが4.89ドルで販売されていた。筆者はこれを確認した後に担当者に問い合わせ、状況の説明を受けるなどした。このようなあり得ない価格設定をする出店者はなくなっているようだが、まだ問題は残されている。

また、アマゾンには常に多くの「開店直後」の店がある。もちろん大半は合法的にビジネスをしているはずだが、顧客の評価は分からない。詐欺被害などを避けるためにアマゾンの直販か、または実績のある出店者の利用に限定しようとすれば、常にいくらか高い値段で商品を購入することになる。

さらに、出店している第三者から購入しても商品が届かなかった場合、アマゾンのマーケットプレイス保証(A-to-Z Guarantee)を申請し、支払った代金をアマゾンから返金してもらうことができるが、結婚祝いや誕生日の贈り物などタイミングが重要な買い物の場合はどうだろう。アマゾンは商品到着の日時までを保証してくれるわけではない。

怪しげな出店者は、発送もしない商品の代金を私たちに請求する。そして、私たちがアマゾンに保証を申請しなければ、アマゾンは問題の発生を知ることもない。このことが、怪しげな出店者がアマゾンのプラットフォームから利益を得ることを可能にしているのだ。

市場はアマゾンに大きな期待を寄せている。同社がそうした期待に応える可能性はあるだろう。だが、収益性が高く、そして成長を続けているマーケットプレイス事業が適切に管理されていないことは、やはり気掛かりだ。筆者のアマゾンでの買い物の経験は実際に、出店者によって不愉快なものになった。その事実は、アマゾンが抱く大きな野心が達成可能なものかどうかについて、疑問を抱かせるのに十分だ。

編集=木内涼子

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