しかし、Razerのようなニッチメーカーは大手2社に比べて規模の経済が働かないため、製造原価が高くつく。このため、競争に勝ち残るためには「万能ではあるが全般的な性能は並み以下の端末」か、「特定の機能で圧倒的に優れた端末」の二者択一を迫られる。
Razerが選んだのは後者だ。Razer Phoneはゲーミングスマホの名の通り、スマホゲーム向けでは最高品質のディスプレイを搭載している。筆者は、過去にRazer Phoneについて次のように論評していた。
「Razer Phoneの最大の武器は、そのディスプレイだ。5.7型液晶で解像度2560 x 1440pxというスペック自体は目新しくないが、特筆すべきは最大リフレッシュレートが120Hzであることだ。グラフィックは非常に滑らかで、ディスプレイのリフレッシュレートとGPUが同期しており、画質は素晴らしい」
Razer Phoneに対応しているタイトルはまだ限られているが、Razerはそのリストを自社サイトで公開している。同社は最近、OSをアップデートしてネットフリックスのHDR動画と、Dolby Digital Plus5.1サウンドの再生に対応した。
これにより、Razer Phoneはストリーミングビデオを視聴する上でも最高のスマホとなった。ネットフリックを観る際にカメラの性能は気にならないはずだ。
Razerによると、ユーザーの85%以上がOSを最新版にアップデートしているというが、これは非常に高い水準だ。Razerはディスプレイを最大の強みとしてアピールし続けており、筆者も「スター・トレック: ディスカバリー」をHDR再生して楽しんでいる。