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2018.02.04 12:00

日本一に輝いた「ボルボXC60」が熱い視線を浴びる理由

ボルボ XC60



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実際に走ってみると、XC60の性能と乗り心地には文句なし。サスペンションのセッティングのおかげで、路面の凹凸を吸収し、ロードノイズなどの雑音が排除されるので、乗り心地はとてもしなやかで快適だ。エアサスのオプションもあるけど、僕はあえて普通車の乗り心地の方を選ぶ。操舵感覚は多少軽く、狙ったラインをトレースしてくれるし、路面からのフィードバックがいい。 XC60は大型SUVだが、きびきびと速くハンドリングもシャープなので、まるでワンサイズ小さめのように感じた。

インテリアもチェックしよう。室内のクオリティがこれまでのS90、XC90と同様なことも、XC60が好評な理由の1つだ。柔らかな本革、アルミパネルのアクセント、上質なトリム、そして宝石のようなスイッチ類に囲まれる室内は、とても居心地がいい。

初めに記したように、XC60は欧州NCAPのセーフティ賞を獲得している。それはつまり、ボルボ社の他のどのモデルと同じような安全機能を備えているということ。さらに正面衝突防止の道路逸脱回避アシスト、回避できない場合の保護機能、サイクリストとの衝突回避機能などの先進的な技術を標準装備している。さすが、3点式シートベルトを発明したメーカーだ。
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ロサンゼルスで試乗したときは、もちろんこれらの機能を使うことなく安全に走行したけれど、XC60のオートパイロットは、今手に入る運転補助システムの中で最高レベルだと言える。そして、白線などがはっきり読み取れる道路を時速130km以下で走行している場合、さらに進化したアシスト機能が操舵、加速、ブレーキをサポートする。一度セットしてしまえば、なめらかで反応がよく、周りのクルマの動きを正確に予見してくれることが確認できた。

日本の道路事情では若干大き過ぎるのとノーズダイブの他に、1つだけ問題点となるとすれば、XC60 T8の880万円からという価格だ。そうなると、価格が低いBMW X3 M40iやAudi SQ5に目を向ける人もいるだろう。それでも、僕が試乗した経験から言えば、XC60を超える中型SUVは今のところ存在しない。このボルボが世界の新しいSUV基準だ。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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