調査企業「Sensor Tower」によると、新アプリのStationsはスポティファイの利用者向けに、パーソナライズされた音楽ステーション的サービスを提供する。アプリ内では広告が表示されるが、スポティファイのプレミアム会員は広告無しで利用可能だ。
Stationsのアプリ説明文には次のような記載がある。「世界中にあふれる楽曲から自分の好みのものを発見するのは難しい。Stationsを使えば検索やアーティスト名をテキストで入力する手間を省いて音楽を聴取でき、様々なステーションを切り替えて楽しめる。アプリがユーザーの好みの楽曲を学習し、個人に合ったステーションを創り上げる」
スポティファイの本家アプリにもジャンル別のステーションが存在する。しかし、Stationsアプリは「Release Radar」や「Discover Weekly」などの本家のステーションに加え、独自にキュレーションされた様々なチャンネルを用意し、親しみやすいデザインで表示している。アプリのUIは初期のパンドラと類似したものになっている。
Stationsにスポティファイのアカウントでログインすると、大きめのフォントでおすすめのステーションの一覧が表示される。その後、以前に聴取したステーションが自動的に再生される。
アプリ内でユーザーは再生やポーズ、楽曲に対する“love”を行える。楽曲のスキップや巻き戻し機能は存在せず、曲やアーティストの検索機能もない。これにより、すべてのアーティストや曲に露出機会が平等に与えられることになる。
現時点ではスポティファイがこのサービスを世界各国に広げるかどうかは明らかになってない。Stationsは当初、オーストラリア限定で正式に公開された。また、利用可能なOSはアンドロイド4.0.3以降となっており、グーグルのPixel端末などは非対応だ。
公開範囲が限定されているため、初日のダウンロード数は100件以下だった模様だ。ニュースメディア「Variety」の取材に対しスポティファイの広報担当は「当社は常に新たな機能のトライアルを行っている」と回答した。