多様性を楽しんで、本気で悩んで
今回のカンファレンスでは、8つのカテゴリーでいろいろな人が話す。スタートアップや中小企業の経営者が比較的多かった前回(昨年)を踏まえ、大企業で働くスピーカーを増やし、様々なバックグラウンドの人を集めた。こだわりは「組み合わせ」だ。スピーカー同士の対談では、その場の緊張感を楽しめるように、ほとんど話したことがないスピーカー同士を組み合わせた。さらに、参加者との交流を促進するために、セッション後にスピーカーと直接話せるスペースや時間を設けている。
「あとは多様性をとにかく楽しんで」と呼びかける藤本だが、前回カンファレンス後の参加者の顔は明るくなかった。多くは最後に眉間にシワを寄せて帰っていった。
「働き方の答えを探しに来たのにどうしよう、どこにもない。とても困った顔になるんです」。参加者をつぶさに観察したという藤本は嬉しそうに語る。
「答えはありません。自分で考えるしかない。そもそも、なぜ私たちが働くのか、個人も考えないといけないし、その個人がどうすれば成果を最大限発揮できるのか、企業も考えないといけない。眉間にシワが寄るほど本気で悩んでくれているっていうのは、私たちにとって『良し!』っていうガッツポーズものなんです」
本当に何を自分はしたいのか。藤本自身も答えが見えてきたのはつい最近だ。2017年夏にシリコンバレーの女性起業家向けアクセラレーター「Women’s Startup Lab(堀江愛理主宰)」の研修に参加し、何をするか(=Doing)よりも自分がどうあるか(=Being)を大切にする考え方に衝撃を受けた。
自分が何をしたいのか、なぜ自分がこれをやるのか。言語化できなかったことが「ハッとつかめた」瞬間だったという。
「私は、常に多様な人や、多様な環境を楽しめる存在でありたい。多様性があるところに触れてみたい。そのために人に会ったり、カンファレンスをやったりしているんだ、と気づきました。Beingは簡単に見つからない。それを見つけるためにやっているのかもしれないですね、本当はね」
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