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2018.01.03

編集部が選ぶ日本のスタートアップ有望株50選

クラスター社の誰でも手軽にバーチャルルームを作れるサービス「cluster.」

本格的なテクノロジー・スタートアップが新しいイノベーション領域を切り開いている。Forbes JAPAN編集部で、独自な強みを持つ、次の時代を牽引するであろう50社を選出した。


LeapMind
計算量の圧縮により、小さなコンピューティングリソースでディープラーニングを行う独自の人工知能を開発。

創業者:松田総一
創業年:2012.12
資金調達:Intel Capital、GMO VenturePartnersなどから約15億円

膨大なリソースが必要だった既存のディープラーニング(深層学習)ソフトに対して、端末の近くにサーバーを分散配置する「エッジコンピューティング」により低消費電力・省スペースを実現。そのため道路標識など、スペースや電力が限られた場所でのディープラーニングが可能になる。ほかに、手順に従うだけで手元のPCから手軽に深層学習ソフトを開発できる企業向けプラットフォーム「JUIZ DoT」も手がける。

インキュベーション・アライアンス
炭素系の新素材「グラフェン」を商品化。ウェアラブル端末や自動車の軽量化などでの活用が期待される。

創業者:村松一生
創業年:2007.5
資金調達:産業革新機構から約7億円

SEQSENSE
警備用自律移動ロボット「SQ1」を開発。周辺環境をその場で3次元マッピングするため、混雑する場での警備にも対応可能。

代表者:中村壮一郎
創業年:2016.10
資金調達:TIS、ジャフコなどから約2億円


警備用自律移動ロボット「SQ1」

Linkwiz
ロボットティーチング自動生成ツール「L-Robot」など、ロボットシステムの「チョット使いにくい」を解決するシステムを提供。

創業者:吹野豪
創業年:2015.3
資金調達:産業革新機構、SMBCベンチャーキャピタルなどから約4億円

動作プログラムを組むエンジニア不足により、製造現場でのロボットが十分にパフォーマンスを発揮できない。そんな問題を解決するのが自動ティーチングソフトだ。中でも「L-Robot」はロボットが苦手な製品ごとの微妙な違いに対応。レーザースキャンで物体の形状を認識し、それに応じた行動パターンを作成する。すでに大手自動車メーカーでの利用も開始し、「Industry 4.0」への貢献が期待される。

telexistence
遠隔地にいる人間の動きを再現することで、従来とは違った「人間らしさ」を持つロボット「テレサV」を開発。

創業者:富岡仁
創業年:2017.1
資金調達:KDDI Open Innovation Fund、国立研究開発法人科学技術振興機構など

ネクストリーマー
深層学習を使ったAI対話システムを開発。「minarai」はカスタマーサポートチャットボットや車内対話システムへ応用予定。

創業者:向井永浩
創業年:2012.10
資金調達:産業革新機構、高知銀行などから約4.7億円

フローディア
「半導体不揮発メモリー」の製造に必要な工程・回路設計をIP(回路ブロック)としてライセンス提供するビジネスを展開。

創業者:長沢幸一
創業年:2011.4
資金調達:SBIインベストメント、みらい創造機構などから約16億円

電源起動直後から使え、幅広い用途を持つため需要が高い「不揮発性メモリー」を製造。メモリーをつくるために必要な工程や回路の情報をライセンスとして提供している。同社のメモリーは従来の10万〜100万分の1程度の消費電力を実現したほか、これを他の半導体と同じチップに埋め込むことも可能なため省スペース・低コストの効果も。ビーコンやセンサーなど、IoT端末の大量生産への利用が期待される。
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文=フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN 日本の起業家 BEST100」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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