求人情報サイト大手「インディード(Indeed)」はこのほど、企業が求めるテック系スキルのトップ10をまとめた。同社は、過去数か月の間に公開された数十万件の求人広告を分析し、テック系職の職務内容に登場した頻度に応じて各スキルをランク付けした。
首位を飾ったのはプログラミング言語のJavaで、テック系ポジションの職務内容説明の30%に登場していた。シリコンバレーの企業サン・マイクロシステムズがJavaを初めてリリースしたのは1995年。もともとはその4年前にケーブルテレビ業界向けツールとして開発が始まったものだったが、インターネットとの親和性の方がはるかに高いことが後に判明した。
現在までにGmailや、大量のデータを分析するプログラムのHadoop(ハドゥープ)など、あらゆるものがJavaで構築されてきた。またモバイル端末向けアプリや企業向けオペレーションシステム、科学系ツールの構築にも使用できる。
第2位は、ソフトウェア開発手法の概念である「アジャイル」だ。テック系採用広告の職務内容説明の27%に登場した。アジャイル開発手法とは、ソフト開発プロジェクトを細部に分解し、それぞれ1~2週間の短いプログラミング周期で取り組むことを指す。
アジャイル開発手法を利用すれば、複雑な商品の構築のために数か月かけるのではなく、新商品の機能を1度に1つずつ構築してリリースできる。また、チームはユーザーの反応を観察し、貴重な見識をより迅速に得ることができるので、エンドユーザー(末端利用者)の希望やニーズに柔軟に対応することが可能だ。
5位にランクインしたのは、Javaと同じく汎用プログラミング言語であるPython(パイソン)。オランダ人プログラマー、グイド・バンロッサムが同言語の構築を開始したのは1989年だ。パイソン・ソフトウェア・ファンデーションによると、「短くて独創的で、少し謎めいた」名前を探していたバンロッサムは、当時見ていた英BBC放送のコメディー番組「空飛ぶモンティ・パイソン」から着想を得て同言語を「Python」と名付けた。
オンライン学習プラットフォームの「ツリーハウス(Treehouse)」によれば、Pythonは近年、インテルでのマイクロチップのテストやインスタグラムの構築、ビデオゲームの開発まで幅広く活用されている。特に、データサイエンティストの間では人気のツールだ。