女性は投資のチャンスを逃している
3人はまた、会場を埋め尽くした若い女性に対し、貯金や資産運用のコツも伝授した。マラニが勧めるシンプルな方法は、「バーでの“最後のもう一杯”を我慢すること」。カクテル1杯を注文する代わりに毎週10ドルを貯金する習慣を30歳から始めた場合、「資産をうまく分散すれば、65歳になる頃には7万ドル(約795万円)以上貯まっているはず」という。
クンストも、細かい出費の見直しが必要だと主張した。たとえば、うっかり入金を忘れて料金滞納や超過引き出しをしてしまった場合、自動的に違約金が課されることが多いが、銀行に交渉すれば払わずに済むケースもある。「銀行に電話してマネージャーに説明すれば、お金は取り戻せる」
クロウチェックは証券会社スミス・バーニーの役員を務めた経験をもとに、性別による投資行動の違いを説明し、参加者たちに向かって投資に二の足を踏まないでほしいとエールをおくった。なぜなら男性に遅れを取っていることで、女性はチャンスを逃しているからだ。
「スミス・バーニーの一番の人気商品はマネージド・アカウント(投資の専門家が顧客一任のもとで選択・運用する株式や債券のポートフォリオ)だったけれど、顧客の86%はマネージド・アカウントが何なのかわかっていなかった。誰も私たちに質問してこなかったの。男性は指導されたがらないし、女性は相手を煩わせたくないと思ってしまう。結局、わからなくてもためらわずにどんどん投資するのは男性で、リターンを得るのも男性というわけ。女性は分厚い教科書を読んで勉強してからでないと投資できないと思いがちだけど、そんな本はつまらないだけよ」