今年最大のヒット作となったのは「美女と野獣」で世界興行収入は約12億6000万ドル(約1410億円)。さらに、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス」が8億6400万ドル、「マイティ・ソー バトルロイヤル」が7億9800万ドル、「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」が3億8350万ドルを記録した。
先日公開が始まったばかりの「Coco(邦題:リメンバーミー)」も既に1億7900万ドルを記録している。また、昨年公開の傘下のルーカスフィルムの「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」も約10億ドル、同じく昨年公開の「モアナと伝説の海」も6億4330万ドルの興収をあげた。
ディズニーは今年、3年連続で世界興収50億ドルを突破しており、昨年の興収70億ドルには及ばなかったものの、同社の声明によると「ウォルト・ディズニーは3年連続で興収50億ドルを突破した映画業界で初の企業だ」という。
映画配給分野ではユニバーサルやワーナー・ブラザースらがディズニーを追撃しているが、ディズニーの王座のポジションは揺らいでいない。また、Foxやライオンズゲート、A24といった企業らがそれぞれ、自社の趣向を凝らした映画を製作している。
ディズニーの好調ぶりは今後も続いて行くと思われるが、筆者個人としてはハリウッドの映画会社らはディズニーの真似をするのではなく、独自の道を行くべきだと考えている。
その観点からいうと、ホラー映画では「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」よりも「スプリット」が評価されるべきだ。また、ファンタジー映画では「キング・アーサー」よりも「イット」が優れている。さらに、アクション映画では「パワーレンジャー」よりも「ジョン・ウィック:チャプター2」を評価したい。