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2017.11.24 12:00

サッカー「ACミラン」に再び買収説、現中国人オーナーが資金難

(Photo by Pier Marco Tacca/Anadolu Agency/Getty Images)

(Photo by Pier Marco Tacca/Anadolu Agency/Getty Images)

イタリアの名門サッカーチーム「ACミラン」に、またもや買収の話がささやかれている。今年8月、ミランの前オーナーのシルヴィオ・ベルルスコーニは、中国のリー・ヨンホンが率いる投資家グループに、チームを8億2800万ドル(約920億円)で売却した。ミランはその時点で8500万ドルの負債を抱えていた。
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しかし、チームの財政状況はその後も改善していない。フォーブス記者のBobby McMahonは今から約1ヶ月前、リーと面談しミランが赤字を出しつつも、巨額な費用を選手の補強に費やしている点を指摘したという。「ミランは2億ドル以上を支払って、チームの補強に乗り出した。これは欧州のサッカーチームで最大レベルの出費だ」

そもそもの問題として、リーがミランの買収にあたり、非常に金利の高い借金に頼ったことがあげられる。この件に関しては次のような報道もある。「資金調達に挫折したリーは、米国の投資ファンドのエリオットファンドから金を借りた。エリオットファンドは破綻国家から膨大なリターンをむしり取る、ハイエナファンドと呼ばれる側面もある。同社はかつてペルーやコンゴといった破綻国家の国債を二束三文で買い叩き、原油タンカーやインフラ等を差し押さえた上で転売し、法外な利益を得てきた」

リーが借金を返せない場合、エリオットファンドがチームを乗っ取り、別の買い手を探す可能性も浮上しているのだ。
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ESPNの報道ではリーは2018年10月までに3億5000万ドルを用意しないと、エリオットファンドにチームを奪われる可能性があるという。また、ニューヨークタイムズ(NYT)も先週、「リーの資金が底をつきつつあるのではないか」との記事を掲載した。

「中国の企業データによると、リーが支配権を持っていると主張した鉱山企業は、既に名義が書き換えられている」とNYTは報道した。

筆者の予測ではACミランは来シーズンも苦しい財政状況が続き、遅かれ早かれ再び売却されることになるだろう。売却額はリーが支払った金額を下回るかもしれない。

編集=上田裕資

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