いつ誰と何時間会うか、「仕事はスケジューリングがすべて」

アストロスケールの岡田光信CEO(左)とUUUMの鎌田和樹CEO

スペース・デブリ(宇宙ゴミ)の除去に関するサービスを提供するアストロスケールの岡田光信とYouTubeチャンネルのマネジメントや動画制作サポートをしているUUUM(ウーム)の鎌田和樹。年間の飛行機泊数67日という超多忙な日々を送りながらも、高い生産性で結果を出されている二人に、時間術について伺った。[前回記事はこちら>>


鎌田和樹(以下、鎌田):会社を作ったときに日経新聞に取り上げていただいたんです。それまでは、新聞に載ることは難しいと思っていたのですが、いろいろなやり方をすればできることだとわかり、その時に初めて「歴史に名前が残ることをしたい」と思いました。やり方を考えれば可能だと思ったんです。

経営者になって、時間の使い方を聞かれることがよくありますが、僕は儲かれば何でもやるとわけではなく、モチベーションがあがることに自分の時間を割きたいタイプ。「仕事とプライベートを分けろ」とよく言われますが、僕は公私混同です。

岡田光信(以下、岡田):公私同じだし、Work is lifeです。ワークライフバランスがない(笑)。

鎌田:僕はテレビを見ていても仕事だと思っている(笑)。会社が上場してからも僕自身は変わっていません。僕よりもクリエイターの方が有名ですしね。ただ今は人生で一番よく働いています。死ぬほど働いている。社長は社員を引っ張らなくてはならないので。朝6時半に起きて7時には出社し、帰る時は日付が変わっているということも普通、というか「余裕でしょ」みたいな感じです。

岡田:寝ないと思っていた方がいいですね。健康に良くないとか言われるかもしれないけれど、好きなことをやっていると健康診断で悪い数値が出ません。僕が会社のボトルネックになってはいけない。会社は前へ前へとドライブしないといけない。そう思っているので、寝られないです。寝ちゃだめ。社員には強要していないですけど(笑)。

イーロン・マスクは「週100時間働け。そうしないとベンチャーは勝てるわけがない」と言っていました。僕はそれをそのまま当てはめることがいいとは思わないのですが、シンガポールに拠点においていると、死ぬほど働いていて、追いつけ追い越せという人をたくさん見ます。シリコンバレーなど成功しているところを見ると、アメリカ人ほど働いている人はいないと感じる。世界で勝つには、それぐらいしないといけないのかもしれないですね。

スケジューリングがすべて

鎌田:僕はスーパー朝型で、もともと朝8時に起きていたのが7時、7時が6時、5時……とどんどん早くなっている。やはり朝は仕事がはかどります。トップが止まると会社の仕事が止まってしまうので、僕が朝一番に諸々の仕事を処理しておきたい。そういう意味で、誰よりも早く仕事がスタートできているときほど嬉しいことはない。ところで、岡田さんは、秘書をつけていないのですか?

岡田:専属の秘書はいません。

鎌田:僕にも秘書がいない。スケジュールは全部自分で決めたいんですよね。スケジューリングが仕事の全てだと思っているので。週に5日働くとして、まあ土日や祝日も人と会いますが、限られている時間なので、会う人はすごく慎重に選びたい。食事をする相手とか、どのくらい時間を割くのかとか、全部自分で決めたいです。
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構成=星野陽子 写真=藤井さおり

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