キャリア・教育

2018.01.20 10:00

いつ誰と何時間会うか、「仕事はスケジューリングがすべて」


岡田:すごくわかります。僕はホワイトハウスで一番偉い人は大統領のスケジュールを管理する大統領首席補佐官だと思っています。補佐官が承知しなければ大統領と面会できないと言われていますから。でもスクリーニングがかかるので、それが逆にホワイトハウスの弱点だと思いますけど……。

僕も鎌ちゃんと同じで、一瞬も無駄な時間を作りたくない。ありとあらゆるパラメータをソートアウトして、スケジュールを組んでいる。朝がいいか、夕方がいいかなどを含めて時間の配分をし、知識を総動員してやっています。

鎌田:なるほど。僕はランチの時間がないのは当たり前。移動時間がもったいないので、直接会わずにスカイプで会うのも平気です。岡田さんは違う国にいらっしゃいますしね。物事が前に進めばそれでいいと思います。

人とはたくさん会います。誰と会うかは、言葉を選ばずに言うと、本能で決めています。どこかで計算しているかもしれないのですが、目先のことは考えていません。

従業員で同じ高校の同級生がいるんですが、ランチをしようと言われて一回目は面倒くさいから断った(笑)。二回目に言われて会ったときには、僕の会社に入りたいとのことでした。縁故は2秒で断るんですよね、僕は。けれどもその後もチャットなどで連絡は取りあっていると、会社で人が足りなくなる瞬間があって、「お前、すぐ来い」みたいな(笑)。でもこれは一回目のときから計算できていたわけではないんです。
 
時間を無駄にしない方法

岡田:時間に関して言えば、僕は日本語のメールは意味のない挨拶が多いので本当にイヤで。英語のほうがはるかに早い。だから日本語の場合どう対処しているかというと、どんな相手にも「!!(びっくりマーク)」を必ず入れます。「ありがとうございました!!」って(笑)。「この度は……していただき、ありがとうございました。今後もどうぞよろしくお願いします」などと書くよりも早い。相手もビックリマークで返してくれれば、ばっちりです。

このやり方でメールは短くできるし、超効果的です。2016年は飛行機に67泊したほどよく飛行機に乗るのですが、空港に着陸してから出入国審査に行く間に、70、80通メールを書きます。自分の中で競争しているかのように(笑)。

鎌田:すごい! 僕が他に工夫していることは、月曜日に集中的に予定を詰め込んでいることでしょうか。KPIを確認したり、会社の定例会をしたり。月曜日だけは、他の用事は断っています。月曜日が週で一番テンション高いと思っているので、それを有効に使いたいですね。定例会も資料をあらかじめ送っておいてもらって、全員が見ている前提で会議をして時間を無駄にしていません。


岡田光信/アストロスケールCEO ◎1973年生まれ。シンガポール在住。東京大学農学部卒業。Purdue University MBA修了。高校生のときにNASAで宇宙飛行士訓練の体験をして以来、宇宙産業への思いが強くなる。宇宙ゴミを除去することを目的とした宇宙ベンチャーASTROSCALE PTE. LTDを創業。

鎌田 和樹/UUUM(ウーム) 代表取締役・CEO◎
19歳で上場企業へ入社。出店担当として社長より直々に携帯電話ショップ出店を任命されテレコムサービス株式会社にてソフトバンクショップを単月100店舗出店。 ショップ運営、アライアンスなどさまざまな経験をつむ。2011年からはイー・モバイル一次店の代表取締役を務める。数々の功績を残した後、孫泰蔵氏との出会いから衝撃をうけベンチャーの道へ。その後、HIKAKINとの出会いをうけて30歳を手前に独立

構成=星野陽子 写真=藤井さおり

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