学生に人気の経営大学院 欧米・アジアのトップ校発表

3位のコロンビア大学(Peter Titmuss / Shutterstock.com)

経営大学院に行く価値があるかどうかは現在も議論の的となっており、米国での今年のMBA出願数は3年連続の減少となった。だが一方で、名門校の人気はうなぎ上りだ。

ボストンを拠点とする入試対策アプリ開発企業、レディーフォー(Ready4)は毎年、世界で人気の経営大学院を調査し、順位付けしている。同社は先日、3回目となるランキングを発表。調査にあたり、20万人を超えるMBAの現役生と志望者から回答を集めた。

南北米大陸地域から今年版ランキングに入った経営大学院上位10校は次の通り。(MBA卒業生の卒業後5年間の収入を元にしたフォーブス独自の米国経営大学院ランキングはこちらを参照)

1位 ハーバード大学
2位 スタンフォード大学
3位 コロンビア大学
4位 ペンシルベニア大学ウォートン校
5位 マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン校
6位 ニューヨーク大学
7位 カリフォルニア大学バークレー校
8位 シカゴ大学
9位 ノースウェスタン大学
10位 エール大学

1位と2位は昨年に引き続きハーバード大学とスタンフォード大学だった。スタンフォード大学の合格率は国内最低で、MBA課程の学生数は418人と、ハーバード大学MBAの928人と比べると半分以下であり、狭き門となっている。

ハーバード大学経営大学院の2016年の卒業生は、28%が金融分野へと就職し、前年の31%を下回った。その他、4人に1人はコンサルティング、約20%はテクノロジー分野へと進んでいる。

スタンフォード大学では、MBA卒業生の3人に1人がテック企業に就職している。また金融業界も人気で31%が就職し、ハーバードを上回っている。コンサル業界はあまり人気がなく、卒業生のうち就職したのはたった16%ほどだった。

コロンビア大学は昨年から3つ順位を上げ、ペンシルベニア大学ウォートン校を抜いて第3位にランクインした。コロンビア大学MBA卒業生の人気就職先は金融・コンサルで、卒業後1年目は72%がどちらかに就職していた。

同校2016年卒業生の就職先上位5社は、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ベイン・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)傘下のストラテジー・アンド、デロイトだった。10位以内にはゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、シティ、JPモルガンが入っている。

上位3校の年間授業料は7万ドル(約800万円)ほどで、年間費用の合計は11万ドル(約1250万円)に上る。学生の卒業後1年目の報酬中央値は17万5000~20万2000ドル(約2000万~2300万円)で、最も高かったのはスタンフォード大学だった。

レディーフォーは欧州・アジア版ランキングも作成。欧州では欧州経営大学院(INSEAD)、ロンドン・ビジネス・スクール、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスが上位3校に選ばれた。アジアではインド商科大学院(ISB)、インド経営大学院(IIM)バンガロール(ベンガルール)校、シンガポール国立大学がトップ5入りしている。

編集=遠藤宗生

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