ビジネス

2017.10.05

水着写真の「大炎上」をビジネスチャンスにできた理由

Bikini Luxe創業者のキャンディス・ガレック

2016年3月、ビジネス特化型SNS・リンクトインへのある投稿が話題になった。大胆なビキニ姿のモデルがビーチでポーズをとっている、グラビア雑誌さながらのセクシーな写真だった。

投稿主は、キャンディス・ガレック。マイアミ大学卒、元ファッション・モデルの29歳だ。彼女の目的は、自身が創業したオンライン水着ショップ「Bikini Luxe」の宣伝だった。だが、「堅実なビジネスサイトには不適切」とユーザーから批判が殺到。彼女の投稿は一時的に削除されるまでの事態に陥ったが、それでも彼女はめげずに投稿を続け、閲覧数は5万回超、Bikini Luxeの売り上げを20%伸ばすことに成功した。

“大炎上”という逆境を乗り越えた秘訣はなんだったのか。

実は彼女は大胆なプロモーションの陰で、賛否を問わず500件を上回るすべてのコメントに対して、ブランドに対する真摯な思いをつづった返信を送っていたのだ。キャンディスの誠実な態度と経営理念に賛同したユーザーたちは、やがて彼女の投稿をシェアし始める。こうして地道にファンを増やしていった。

「2017年の売り上げ目標は500万ドル(約5.6億円)」とキャンディスは語る。


キャンディス・ガレック◎オンライン水着ショップBikini Luxe創業者。2013年の設立からわずか20カ月で世界から40名の従業員を集め、ソーシャルメディアで25万のフォロワーを獲得。モデルにきわどい水着を着せた写真の投稿は5万回の閲覧数を獲得し、コメント数も500件に上った。17年のForbes 30 under 30に選ばれている。

文=フォーブス ジャパン編集部 写真=ジャメル・トッピン

この記事は 「Forbes JAPAN No.39 2017年10月号(2017/08/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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