フォーブスは9月27日、「最も稼ぐヒップホップアーティスト」ランキングの2017年版を発表した。今回のランキングで最も注目すべきは、弱冠24歳で年収3300万ドル(約37億円)を稼ぎだし、5位に初のランクインを果たしたチャンス・ザ・ラッパーだ。
チャンス・ザ・ラッパーは、CDを売らない新世代のアーティストとして人気を獲得した。彼はストリーミングを通じて楽曲を広め、フェスティバルへの出演やツアー収入、さらにはアップルやキットカット等の大手企業との契約から収入を得ている。
20歳で年収1100万ドルを稼ぎ20位にランクインしたリル・ヨッティも、ストリーミングで支持を獲得し年間100本以上のライブから収入をあげている。
6位のケンドリック・ラマーは年収3000万ドル。4月に発売のアルバム「Damn.」をチャート上位に送り込んだ彼は、1公演で100万ドル以上の売上を生んでいる。9位のDJキャレドもツアーで莫大な収益を生んでおり、アップルやチャンプスポーツ、メントス等の企業との契約も合わせて2400万ドルを稼ぎだした。
ヒップホップレーベル「キャッシュ・マネー・レコード」創設者のバードマンは年収2000万ドルで12位に入った。自身もラッパーとして活躍するバードマンのレーベルには、ドレイクやニッキー・ミナージュ(16位、年収1600万ドル)、リル・ウェイン(17位、同1550万ドル)らが所属している。
1位は昨年と変わらず、ディディことショーン・コムズ(パフ・ダディ)で年収は1億3000万ドルだった。ディディの昨年の年収は6200万ドルだったが、昨年のBad Boy Reunionツアーの成功や自身のアパレルブランド「ショーン・ジョン」の株式の売却で推定7000万ドルを得たことにより、収入をほぼ倍増させた。
2位は世界で最もストリーミングの再生回数が多いアーティストとされるドレイクで、年収は9400万ドル。3位はジェイ・Zで年収は4200万ドルだった。
トップ20名の年収の総額は6億1950万ドルに達した。これは昨年の4億4850万ドルから38%の増加となっているが、背景にはストリーミングからの収入の増加があげられる。2017年上半期でヒップホップはストリーミングで最も人気のジャンルとなっている。
フォーブスは今回のランキング作成にあたり、各アーティストが2016年6月から1年間で得た報酬の合計値を試算した。集計にあたってはニールセンやポーラースター等のデータ及び、全米レコード協会(RIAA)が発表する数値も参考にした。
下記に「最も稼ぐヒップホップアーティスト」上位10名とその年収を掲載する。
1位:
ディディ /1億3000万ドル
2位:
ドレイク /9400万ドル
3位:
ジェイ・Z /4200万ドル
4位:
ドクター・ドレー /3450万ドル
5位:
チャンス・ザ・ラッパー /3300万ドル
6位:
ケンドリック・ラマー /3000万ドル
7位:
ウィズ・カリファ /2800万ドル
8位:
ピットブル /2700万ドル
9位:
DJキャレド /2400万ドル
10位:
フューチャー /2300万ドル