有料テレビ視聴者は2021年までに10%減
「昨年はオリンピックも大統領選もあったが、視聴者の有料テレビ離れは食い止められなかった」と別のアナリストは述べた。
eMarketerの予測では今年の米国成人の有料テレビ(ケーブル、サテライト、通信キャリアが提供するもの)の視聴者数は1億9630万人にとどまり、2016年から2.4%の減少となる。2021年までにこの数字は2016年と比較して10%近い減少になると同社は予測する。
55歳以上の年齢層では有料テレビの視聴者数は、同期間に引き続き増加するとみられている。しかし、他のすべての年齢層では減少が続く。
「ここには複数の理由があげられる」とVernaは言う。「まず第一に、有料テレビの運営者らがストリーミングに進出していること。その一例がDish Networkが運営するSling TVだ。次に、HBOやESPNらがケーブルの契約無しで利用可能なサービスを立ち上げたこと。3つ目の要因としてはHuluやユーチューブらのデジタル勢力がインターネットを通じ低価格のライブTVチャンネルを提供し、以前はテレビでしか見られなかったスポーツコンテンツ等を楽しめるようにしたことだ」
米国成人のデジタル動画視聴時間は増加が続いており、一日あたりの平均視聴時間は今年、77分に達すると予測される。これは2016年から9.3%の増加だ。一方でテレビ視聴に費やす時間は3.1%減少し、平均で3時間58分になると見込まれている。一日の平均視聴時間が4時間以下になるのはこれが初めてのことだ。