7月末に行った今年第2四半期の業績発表で同社は、これを実現するため注文や決済の方法、宅配の方法を多様化する方針を明らかにした。
購入方法の利便性の向上については、ドライブスルーの導入拡大に重点を置く。年内に米国内の店舗のうち85%で、車を降りずに購入することを可能にする計画だ。これにより、特に持ち帰りの飲料の販売強化を狙う。2012年の時点では、この販売方式の実施店舗は全体の70%だった。
同社はまた、モバイル注文とロイヤリティー・プログラムの「DDパークス」を通じて収集した顧客データを活用し、同社店舗における顧客の体験をより一層便利なものとし、客足の増加を実現させたい考えだ。
便利に買えれば顧客は増える?
ダンキンブランズは利用客にとっての利便性とサービスの柔軟性を向上させることで、同業他社との競争における優位性を向上させたいと考えている。
このために同社は、全てのフランチャイズ店で受け付けた注文に対する「カーブサイド・デリバリー(建物ではなく指定された屋外の場所での商品の引き渡し)」の受け付けを開始した。これにより、車で移動中の人でもデリバリーを依頼することができる。また、フードデリバリー・サービスのドアダッシュ(Door Dash)と提携。ウェブサイトを通じて受け付けたケータリング・サービスも試験的に開始した。
また、利用者に便利なサービスを提供するにあたって特にその鍵を握るのは、モバイル注文システムだ。モバイル注文のプラットフォームにロイヤルティー・プログラムをリンクさせたことで、加入者は増加が続いているという。
2017年第2四半期(4~6月期)には同プログラムの新規加入者は50万人に上り、全体の加入者数は700万人に達した。効果的なテクノロジーの活用によって、忠実な顧客ベースは拡大を続けている。