Atariboxに関して現段階で明らかになっているのは、その外観くらいだ。Atariboxはアタリの初代ゲーム機「Atari 2600」を彷彿とさせる細いセットトップボックスだ。アタリのCEOによると、Ataribox はPC技術をベースにしているという。
これが本当であれば、x86系マルチコアプロセッサとNVIDIAかAMDのGPUを搭載していることが推測される。また、Xbox OneやPS4のようにAMDのカスタムAPUを搭載している可能性もある。もしそうであれば、Atariboxはレトロなデザインながら、最新ゲームをXbox OneやPS4に匹敵するビジュアルでプレイすることができることになる。
また、「Steam Box」のように、Steamが配信する無数のゲームをプレイできる可能性もある。しかし、何よりもユーザーにとってメリットが大きいのは、Atari2600からAtari Jaguarまで、アタリが過去にリリースしたタイトルをエミュレートできることだろう。
復刻版ファミコン「NES Classic Edition」の成功が物語っている通り、レトロゲームの人気は非常に高い。筆者は、コモドール社が1985年に発売したPC「Amiga」のファンで、Raspberry Pi 3を使ってAmiga用ゲームをプレイする記事を公開したところ、過去半年に書いた記事の中で最も大きな反響を得た。
レトロゲームは懐かしいだけでなく、価格が安くて手軽に楽しめるのも大きな利点だ。また、最近のゲームのように暴力的なテーマが少ないため、小さな子供にも安心して遊ばせることができる。
今後、アタリはマイクロソフトやソニー、任天堂などとの厳しい競争に晒されることになる。Atariboxが優れた新タイトルと合わせてレトロゲームも多くプレイできるようにし、さらに価格が競合製品よりも安ければ、多くのゲームファンに支持されるだろう。これらに加えてネットフリックスやHuluのコンテンツをストリーミングできれば、Atariboxは大きな成功をおさめる可能性が高い。