ビジネス

2017.07.16 08:00

食のトレンドにもデジタル化の影響 商業施設のあり方を変える?



何か月も前から予約が必要、高級レストランでなければおいしい料理が味わえない、という時代は過ぎ去った。シンガポールの「香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice & Noodle)」は、フードコート(ホーカーズ)に出店している店として初めて、ミシュランガイドで星を獲得した。「スーパーカジュアル」な飲食店に需要があることを示す例といえる。

・ルーツへの回帰

現代風にアレンジしながらも、従来から使われてきた食材や調理方法に立ち戻るシェフが増えている。

・Uターン

レストランは、複雑かつ多くの設備やスキルを必要とするものへと変化してきた。だが、かつてのシンプルなメニューを再び重視する傾向が出始めている。

・食品廃棄物は「資源」

冷蔵庫ではなく廃棄された食品から料理のインスピレーションを得たり、食品を別の目的に再利用したりするシェフが増えている。英ブライトンにあるレストラン「サイロ(Silo)」は廃棄物ゼロを掲げており、野菜くずなどは全て堆肥にしたり、別のメニューの材料にしたりするなど、再利用を推進している。

・スーパーフード

チアシードやアサイー、スピルリナ、海藻、ゴジベリーなどこれまで知られていなかった食材が、健康に良いものとして広く認識されるようになっている。

消費者は食のトレンドやスタイルに詳しくなっており、より良いサービスや体験、高い価値を求めるようになっている。さらに、自分の好みを明確に認識し、臆せず意見を交換するようになっている。 将来的に最も大きな成功を収める飲食業関連のブランド(と商業施設)は、こうした需要を商品やサービスにうまく取り込むことができたものになるだろう。

編集=木内涼子

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