6月5日のアップルの開発者会議WWDCにおいて、ティム・クックCEOはアップルミュージックの会員数が2700万人を超えたと発表した。短期間でこれだけの利用者を獲得したことは感嘆に値する。アップルミュージックは6月の末に2周年を迎えるが、その頃には2800万人を上回っていることも想定できる。
2700万人もの人々が毎月の費用を払うというだけでも驚きだが、注目すべきはその拡大のスピードだ。昨年12月にアップルミュージックの会員数は2000万人で、年初の1月から1000万人の伸びを記録していた。そして今年に入り、毎月の新規獲得会員数は100万人を超えている。このペースが続けば2017年内に3500万人の到達も視野に入る。
スポティファイの5000万人を追撃
アップルミュージックと競合のサービスとの大きな違いの一つは、無料で利用できる期間に制限があることだ。スポティファイ等の多くのストリーミングサービスは、広告の表示を我慢すれば無料で使い続けることが可能だ。しかし、アップルミュージックの場合、無料トライアル期間は3ヶ月に限定されており、利用の継続には課金が必要だ。
会員数の面でアップルミュージックを上回っている競合サービスはスポティファイのみとなっている。今年3月にスポティファイは有料会員数が5000万人を突破し、この分野では史上最大規模に成長したとのアナウンスを行っていた。