ベゾスは今年5月の第4週に米国で最も資産を増やした人物となった。彼の資産額は28億ドル増えて、5月26日の株式取引終了時で過去最多の847億ドル(約9.4兆円)になった。世界で最も裕福なビル・ゲイツの資産額は885億ドルで、その差は40億ドル足らずまで縮まっている。
【ランキング】世界長者番付2017
ここ数年、ベゾスはフォーブスのリアルタイム・ビリオネアランキングを一気に駆け上がっており、この勢いが続けば彼が世界一の富豪になる日も近いだろう(ゲイツはフォーブスが毎年1回発表する世界長者番付において、過去23年間で18回、世界のトップに立っている)。
今年3月公開のフォーブスの世界長者番付でベゾスの資産は728億ドルとされており、ゲイツとの差は132億ドルだった。それから3ヶ月でベゾスは119億ドルの資産を増やした。それに対しゲイツの資産額の伸びは25億ドルにとどまった。アマゾンの株価は5月の第4週に4.5%の上昇となり、年初から30%以上の上昇となっている。
5月初旬にベゾスは過去最大となる10億ドルのアマゾン株を手放した。証券取引委員会への提出資料から、ベゾスは同時に100万ドル分の株式をNPO団体に譲渡したことも分かった。先週はじめに非営利団体のReporters Committee for Freedom of the Pressはベゾスから100万ドル分の寄付を受けたと発表した。これは個人としては過去最大の金額だという。
アマゾン上場以来、ベゾスの資産額は50倍以上に
ベゾスはキャリアの初期にヘッジファンドに勤務したが、30歳になる前に辞めて、シアトルの自宅のガレージでオンラインの書籍販売ビジネスを始動した。彼が最初にフォーブスの「米国で最も裕福な400名」リストに加わったのは1988年で、それはアマゾンが上場した翌年のことだった。当時のベゾスの資産は16億ドルで彼の資産額は今や、その50倍以上に達している。
ここ最近、好調な株価を維持しているのはアマゾンだけではない。フェイスブックやグーグルの株価も5月第4週に5%の上昇となり、オラクルも3%の伸びだった。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグは先週、ハーバード大学の卒業式スピーチで話題を呼んだが、ザッカーバーグはベゾスに次いで最も資産額を伸ばしている。
ザッカーバーグは同期間で17億ドルの資産額を増やし、保有資産は633億ドルになった。グーグルの共同創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンらも、それぞれ16億ドルを増やし、資産額はペイジが465億ドル、ブリンが454億ドルになった。また、オラクルCEOのラリー・エリソンの資産は12億ドルの伸びで557億ドルに達している。