まだ20代前半のフーは大学を中退後、投資家のピーター・ティールが設立した大学をドロップアウトした若者のための基金の「Thiel Fellow」から10万ドルの給付を受け事業をスタートした。
Q:20年後の働く環境はどのように変わっているか?
A:現在人間が行っている作業の多くが完全に自動化されるだろう。様々な意味で労働者にとって良い変化をもたらし、新たな機会が得られる環境になっているはずだ。技術の進歩と自動化によって効率が上がり、人間は生産性を最大限に引き上げるためにスキルを有効活用できるようになる。
Cafe Xでは顧客との関わり合いを増やし、カスタマーエクスペリエンスを向上させるためにカップの洗浄等は機械に任せ、スタッフには対話を優先してもらっている。いずれはあらゆる業界で自動化が進み、機械で自動化可能なタスクは自動化され、従業員には生産性と効率を高めることが求められるようになる。
Q:今後5年でどのような進歩がロボット工学の分野に訪れるのか?
A:ロボットは技術面と経済面での合理性に従って導入が進む。今よりも複雑な作業が自動化され、人間がロボットとコラボする場面も増えるだろう。
この分野で重要なのはクラウドとの接続だ。ユーザーからのフィードバックや様々なセンサーから取得したデータを学習することで、ロボットはより賢くなる。ロボット同士が情報を交換し、自らのプログラムを調整する未来が訪れる。今後5年で情報のクラウド管理が進み、ロボットの能力や有用性も向上するだろう。
食品業界では品質の安定や効率性の向上のためにロボットを導入する企業が増えるはずだ。それにより、品質管理や原材料の入手に多くのリソースを投入できるようになる。顧客にとってはより美味しくて健康的な食品が手に入るようになる。
Q:ロボット工学を学びたいと思っている人へのアドバイスは?
A:ロボットについて学びたいなら、まずはできる限り資料を読むことをお薦めする。ロボット関連の情報や革新的な取り組みに関する読み物は山ほどある。
特にCafe Xで導入しているような産業ロボットに関しては、インターネット上に情報があふれている。筆者にとってもグーグルの検索は強力な情報源だ。インターネットを検索するだけで大きな問題や技術的課題を解決できることは多々あるのだ。