HPEは、コンピュータのアーキテクチャを「メモリ主導型」に変革することを目指しており、The Machineはシステムの中核に従来のプロセッサではなくメモリを据えている。
「爆発的に増加するデータを処理するためには、コンピュータのアーキテクチャを見直す必要がある」とHPEのCTOであるマーク・ポッターは述べている。
今日のコンピュータはプロセッサが中心となっているが、消費電力が非常に大きいことが課題となっている。HPEによると、メモリ主導型に変革することでパフォーマンスと消費電力を飛躍的に改善でき、従来よりもはるかに多くのデータを処理することができるようになるという。
160TBのメモリは、1280個のデュアルインラインメモリモジュール(1個当たり128GB)から成る。メモリとプロセッサは「ファブリック」で結ばれ、フォトニクス(光通信)技術を使ってデータを高速処理する。
HPEは膨大なデータを処理するディープラーニングやヘルスケアなどの分野にThe Machineを活用したいとしている。
「より多くのデータが分析できるようになることで、現在では解決できない課題を解決できるようになる」とポッターは言う。
HPEによると、プロトタイプのメモリは160TBだが、製品化に当たってはEB(エクサバイト、10億GB)を超える容量まで増やすことが可能だという。だが、そこまでの製品に対する需要がどれだけあるかは不明だ。