4月26日、テルアビブに本拠を置き欧州やロシア及びニューヨーク市に展開する配車サービスのGettは、ニューヨークのJunoを2億ドルで買収したと発表した。今回の提携によりGettはウーバーやLyftの追撃を開始し、米国の他都市での展開も視野に入れると述べている。
このニュースはまずテッククランチにより報じられ、フォーブスもGettへの取材で確認した。Junoの創業者のタルモン・マルコ(Talmon Marco)は、メッセージアプリ「バイバー(Viber)」の元CEO。2014年にバイバーを楽天に9億ドル(約1026億円)で売却した人物としても知られる。同社は昨年夏にニューヨークで始動し、ウーバーのドライバーらを、より高額なコミッション料で引き抜いてスタートしていた。
マルコは昨年のフォーブスの取材に対し次のように述べていた。「配車サービスはそろそろ、ドライバーの待遇をもっと良くすることを考えるべきだ。倫理的で社会的責任のある配車サービス──、Junoが目指すのはそんなサービスだ」
Gett傘下でマルコがどのようなポジションにつくのかは不明だが、Gettは世界100都市に展開中で、昨年はフォルクスワーゲンから3億ドル(約330億円)の資金を調達している。その当時、同社の年間売上は5億ドルを超え「初期に進出した地域では既に黒字化を果たした」と述べていた。