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Wichy / shutterstock.com

その手は柔らかく優しい触り心地だった──。グラスゴー大学が開発した電源内蔵式ロボットハンドは人間の手よりも感度が高い。同大学教授のRavinder Dahiyaが開発したロボットハンドはこれまでに無いデバイスで、軽量な義肢や自然な感触のロボットの開発に一歩近づくものだ。皮膚の表面には単層グラフェンで出来たタッチセンサーが埋め込まれ、1平方センチメートル当たりわずか20ナノワットの電力で動く。

動力は太陽光で、光の98%が薄いグラフェンの層の下のソーラーパネルに届くようになっている。ユーチューブに公開された動画「Solar-Powered, Ultra-Sensitive Robot Skin」を見れば、従来のロボットハンドとの違いは一目瞭然だ。

科学誌「Advanced Functional Materials 」で発表されたDahiyaの研究結果は今後、より柔らかい触り心地のロボットやタッチスクリーン向けの感度の高いセンサーの開発に役立つが、それ以外にも活用の道があるという。

透明なグラフェンの層は布地にも編み込むことができるため「ヨガパンツに編み込めば汗を感知することも可能だ」とDahiyaは言う。電源が内蔵されているため、医療機器にも応用できる。電気の無い環境でも太陽光を用い血糖モニターを作動させることも可能だ。

ロボットハンドの素材のシリコンとグラフェンは環境に優しく、比較的安価でもある。Dahiyaは現在、3Dプリンターを用いこの膜を利用した義手を開発中だ。製作に必要な部品のコストは約350ドルと、先進的な電池式の義手と比べてはるかに安い。

電源内蔵の義肢があれば、予備の電池を持たずに登山を楽しんだりも出来る。また、タッチセンサー式のグラフェンの膜でロボットを覆えば、物を拾ったり下ろしたりするという動作がより簡単になる。Dahiyaのロボットは今後、さらに大きな注目を集めそうだ。

編集=上田裕資

 

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