同期のピザハットの既存店売上高は、前年同期比2%減となった。KFCとタコベルはそれぞれ同3%増を記録。ヤム・ブランズ全体での売上高は1%増にとどまり、調査会社コンセンサス・メトリクス(Consensus Metrix)がまとめたアナリストらの予想の2.1%増を下回る結果となった。ピザハットが他社の増収分を一部相殺した形だ。
ヤム・ブランズ全体の昨年第4四半期の純利益は、前年の2億7,500万ドルから3%減少、2億6,700万ドル(約303億3,700万円)となった。売上高は前年同期比2%増の20億2,000万ドルだった。
同社のデビッド・ギブス最高財務責任者(CFO)は発表文で、「米国の食品産業は難しい状況に置かれているが、その中でもKFCとタコベルが好調な業績を上げたことは、当社ブランドの強みを証明するものだ。その傾向は今年に入っても続いている」と述べている。
ピザは厳しい競争に直面
ピザハットは売上高のおよそ50%を米国市場で稼いでいるが、国外事業にも力を入れており、昨年は世界各地に745店舗を新設。インドやカナダ、欧州では、業績は好調だ。
だが、それでもライバルのドミノ・ピザやパパ・ジョンズ(Papa John’s)との競争に苦しんでいる。ドミノ・ピザはソーシャルメディアやアップルウォッチを使った新たな注文方法を消費者に提供するなど、テクノロジーを採用した挑戦を続けている。また、パパ・ジョンズは使用している食材を特に強調する販売戦略を展開。両社の株価は昨年一年間で大幅に上昇した。
また、ピザハットはこうした競争に加え、より健康的な食事を選ぶようになった消費者の嗜好(しこう)の変化からも打撃を受けている。