こうした中、米国のファッション情報サイト「Racked(ラックト)」は1月6日、同国の百貨店ノードストロームは今後、こうした化粧品を扱うセレクトコーナーをさらに拡大していく方針だと報じた。全米各地の46店舗に、自然派化粧品コーナーを新設する計画だという。
ノードストロームの化粧品部門の責任者、メアリー・ネル・マドックスはこの計画について、自然派化粧品は「インフルエンサーや当店の顧客の間でも話題になることが多い分野だ。特に、体に直接触れるもの、取り入れるものに対する関心が高い若い顧客層から注目を集めている」と説明する。
消費者の間にみられるこうした傾向は、フェイスブックIQのデータでも証明されている。米国では化粧品を購入する18~44歳の消費者の4人に1人が、選択肢の中にオーガニック原料を使用した化粧品があれば、それを購入するという。
消費者は環境にも配慮
消費者の間ではここ数年、有害な化学物質を含まない製品の需要が高まっている。一部の臨床試験の結果、環境ホルモンや発がん性物質を含んでいること、環境に有害であることなどが確認されており、化学物質の化粧品への使用は議論の的になっている。
オーガニック原料の使用が後押しされている背景には、オバマ前政権による(スクラブ洗顔剤などに含まれるプラスチック粒子の)マイクロビーズの使用禁止や、その他の環境保護法の成立の影響もあるかもしれない。
マドックスによれば、ノードストロームの顧客の一部も、積極的にパラベンや硫酸塩、フタル酸エステル類などの化学物質を含まない製品を選び、購入している。