テスラは年度決算発表時に出る最終的な数字はもう少し増えると強調するものの、自動運転のための新ハードウェアの導入に関する仕様変更が、第4四半期の製造工程に影響を及ぼしたことを認めた。同社は昨年10月、フル自動運転化に向け、マルチカメラとレーダー、ソナーセンサーを追加し、ハイパワーのコンピュータを採用した新ハードウェアを搭載すると発表していた。
テスラは「第4四半期の生産台数は、当初の計画よりかなり後ろ倒しされた。我々は最終的に巻き返したものの、生産の遅れによってヨーロッパやアジアへの輸送も遅れ、第4四半期の納品に影響を与えることになった」とコメントした。
同社によると第4四半期末時点で約6,450台が未納となっている。テスラは個人消費者への直接販売モデルのため、納品するまで売り上げは計上されない。
テスラは太陽光エネルギー供給会社のSolarCityを20億ドル(約2,300億円)で買収する準備を進めており、今年はネバダ州の工場ギガファクトリーでバッテリーの生産を強化する。
イーロン・マスクCEOは、テスラ初のマスマーケット向けセダン「モデル3」を2017年末までに発売し、家庭及び事業所向け発電システムとしてソーラー屋根とバッテリーの販売に力を入れることを公言している。モデル3は基本価格が3万5,000ドルで、40万台弱の受注を得ている。
バークレイズのアナリスト、ブライアン・ジョンソンは、「モデル3の納品も計画より遅れるのではないか」と予測している。