調査対象者はこれらの学部に在籍する学生58万397人(対象は回答があった57か国・地域)。順位の決定にあたっては、生活費を考慮していない。また、金額は全て米ドルに換算した。
学生たちが求める年収が最も高かったのはスイスだ(約7万9,000ドル、約927万円)。世界銀行によると、同国の1人当たり国内総生産(GDP)はルクセンブルクに次いで高い世界第2位。また、スイスはフォーブスの「ビジネスに最適な国」最新ランキングで16位に入った。金融を中心に、主にサービス部門が同国経済をけん引している他、ハイテク製品の製造も国民所得の増加に大きな役割を果たしている。
2位のデンマークに次いで、3位には米国が入った。経営学と工学を専攻する米国の学生たちが初年度に希望する年収はそれぞれ、約5万3,000ドル(約622万円)と約6万3,000ドル(約739万円)。調査対象国・地域の中で、専攻分野による期待値の差が最も大きくなった。業績の良いテクノロジー関連企業が工学専攻の学生の需要を押し上げており、結果として人材の供給不足が続く状況が大きく影響しているとみられる。
以下、期待される年収が最高・最低の10か国を紹介する(金額は左から、ビジネス専攻、工学系専攻の学生が希望する年収)。
期待する年収が最も高い10か国
1位: スイス/ 7万9,435ドル、7万9,243ドル
2位: デンマーク/ 5万7,932ドル、6万1,235ドル
3位: 米国/ 5万2,655ドル、6万2,948ドル
4位: ノルウェー/ 5万2,036ドル、5万4,350ドル
5位: ドイツ/ 4万6, 578ドル、4万9,238ドル
6位: カタール/ 4万4,483ドル、4万3,918ドル
7位: スウェーデン/ 4万2,466ドル、4万5,458ドル
8位: オーストラリア/ 4万1,583ドル、4万3,760ドル
9位: アラブ首長国連邦(UAE)/ 3万9,523ドル、3万9,962ドル
10位: 英国/3万8,635ドル、4万0,424ドル
期待する年収が最も低い10か国
10位: マレーシア/ 9,354ドル、1万494ドル
9位: ロシア/ 9,202ドル、1万101ドル
8位: ブルガリア/ 8,877ドル、1万6ドル
7位: コロンビア/ 8,508ドル、9,606ドル
6位: カザフスタン/ 7,788ドル、8,021ドル
5位: インドネシア/ 7,568ドル、9,200ドル
4位: フィリピン/ 7,375ドル、9,336ドル
3位: ルーマニア/ 7,086ドル、8,159ドル
2位: エジプト/ 6,453ドル、7,458ドル
1位: ベトナム/ 6,041ドル、6,397ドル