米スタンフォード大学コンピューター・サイエンス学部に在籍するティム・アルトフらが学術誌「ジャーナル・オブ・メディカル・インターネット・リサーチ(JMIR)」12月号で発表した論文によると、調査結果はこれまでに示されていたデータなどを裏付けるものだ。
アルトフらはまず、マイクロソフトが次の2種類の個人的な情報を収集することに合意した3万2,000人を調査対象とした。
・マイクロソフトの検索エンジン「Bing(ビング)」を使った検索の内容
・マイクロソフト バンド(リストバンド型ウェアラブル端末)が検出した1日当たりの歩数
調査期間は7月6日~8月13日までの約5週間半。収集した情報は匿名化した上で、分析を行った。
アルトフによれば、期間中に入力されたポケモン関連の検索ワードは、約600に上った。調査対象としたマイクロソフト バンドの利用者のうち、この間に少なくとも一度はBingを使って検索をしていた人は、約2万5,500人。さらに、その2万5,500人のうち5.6%に当たる1,420人が、「ポケモンGO」のプレイに関連のある言葉を検索した。これは、すでに公表されている「頻繁にポケモンGOをしている米国人の割合は5.9%」との推計とおおよそ合致する結果だ。
マイクロソフト バンドの利用者らが最初に「ポケモンGO」のプレイに関連する言葉を検索した日のから30日間の歩数は、その日以前の30日間と比べ実際に増加していた。調査対象者は「ポケモンGO」の公開前から平均1年以上リストバンドを使っているため、歩数の増加はゲームの利用が原因と考えて間違いないとみられる。
調査結果で明らかになったことの中で最も興味深いことの一つは、いわゆる「カウチポテト」で体重過多の人たちも、このゲームによって歩数を増やしたということだ。