例えば、がんの家系の方の場合、遺伝子を治すのではなく、ゲノム編集して免疫能力が加わった細胞を移植することで、がんになるリスクを軽減することができるようになります。最終的に、現在使われている医薬品は使用頻度が減り、医療費も安くなるでしょう。同時に、その頃には、AIもどんどん登場しているはずなので、人は生きるための経済活動が不要になっているかもしれません。
細胞医療により病気から解放され、AIにより労働から解放されて社会が豊かになると、人間は、生きる意味や人類の存在価値といった哲学的なものにフォーカスするようになると思います。その結果、海底や宇宙の探索にチャレンジをする人も現れるでしょうし、新たなイノベーションも生まれるでしょう。人類の次の付加価値を生み出すための知的競争も始まるかもしれません。そんな中で生き残るのは、いつの時代でもそうですが、世界観や思想に囚われることなく、進歩や変化を受け入れられる人たちではないかと思います。