ビジネス

2016.08.26 17:00

世界が注目!インドのスタートアップ20選

世界のスタートアップの"中心地"がシリコンバレーから拡散している。いま、最も勢いのある場所のひとつは間違いなくインドと言えるだろう。世界中から「カネ」「ヒト」「テクノロジー」が集う、新たなエコシステムが生まれた地ではいま何が起きているのかー。注目すべき20のスタートアップを紹介する。
advertisement

デリヒブリー(DELHIVERY)
EC向け物流サービス。2010〜11年のインドEC勃興期に乗じて急成長、1.2億ドルを調達。高度なシステムの提供もウリ。2011年創業。

フリップカート(FLIPKART)

企業価値110億ドル(国内最大)、インド・ユニコーンの筆頭。当日・翌日配送、30日保証、代引を導入した国内ECの草分け。2007年創業。

ゾマト(ZOMATO)
レストラン検索&レビューサイト。国外拠点も5つあり、インド発ECのユニコーンとしては黒字化する最初の企業と目される。2008年創業。

ワン97コミュニケーションズ(ONE97COMMUNICATIONS)
インドの電子決済最大手。モバイル決済プラットフォーム「Paytm」を運営するユニコーン。アリババなどが出資。2000年創業。
advertisement

金融インフラの整っていない新興国ほど、FINTECHの恩恵は大きい。インドの農村部や地方では銀行の支店やATMは少なく、銀行口座をもつ国民は全体の6割ほど。クレジットカードの普及率も5%以下といわれる。いまだ現金取引が中心のインドにおいて、決済手段として普及し始めているのが「Paytm」。スマートフォンのアプリなどを使い、実店舗での買い物、携帯電話代や公共料金の支払、また送金もできる。銀行口座がなくても、現金でのデポジットが可能だ。利用者は日本の人口と並ぶ1億2,000万人、月間トランザクションは9,500万件。

オヨルームズ(OYO ROOMS)
低価格ホテル予約サイト。厳しい基準を満たしたホテルにのみOYOブランドを与え、サイト掲載。CEOは22歳、調達額225億ドル。2013年創業。

1

ドゥルーバ(DRUVA)
シリコンバレーで急成長中のインド発クラウド型データ保護企業。全世界4,000社以上にサービス提供。日本法人も。2008年創業。

ドックスアップ(DOCSAPP)
医師によるオンライン診察、それにもとづく薬の注文や検査予約までできる医療アプリ。調達総額1,200万ドル。2013年創業。

インドの医療インフラは問題山積。ゆえに医療にまつわるスタートアップが多く生まれており、インドのヘルスケア企業1,100社のうち半分は、ここ5年の間に創業したとされる。主要な問題のひとつは、地方や農村部の絶対的な病院・医師不足。この社会課題の解決を目指すのがドックスアップだ。彼らによると、72%の健康問題はオンライン診断で対処できるという。現在500人以上の医師が登録しており、平均15分以内に診察可能。チャットや写真の送信などで診断を受けたあとは、ワンタップで薬が買えたり、3,000を超える提携検査機関が予約できる。

ミューシグマ(MU SIGMA)
ビッグデータ解析の大手。在インド3,500名のデータサイエンティストが消費者動向などを即時解析。調達額2億ドルのユニコーン。2004年創業。

社是は「DO THE MATH」。世界のトップ大学や大学院を卒業した優秀な人材が、日本や欧米諸国と比べると低コストで分析業務にあたるという「オフショア型」のメリットを生かす。ミューシグマは彼らを「データサイエンティスト」ではなく「ディシジョン(意思決定)サイエンティスト」と呼ぶ。米ウォルマート、マイクロソフト、ファイザーを含め、世界の有力企業「フォーチュン500」のうち140を超える企業を顧客にもち、大企業の意思決定を左右する高度な分析を担う。現CEOは創業者である夫の会長就任に伴い現職となったAmbiga Dhiraj(40)。

ワークインディア(WORKINDIA)
スマホの位置情報をもとに、工場・技術系の人材と企業をマッチングするマーケットプレイスを提供。BEENEXTなどが出資。2015年創業。

3

グレイオレンジ(ROBOTICS GREYORANGE)
物流倉庫に特化したロボット技術メーカー。仕分けロボ「ソーター」と搬送ロボ「バトラー」で昨年から世界市場にも進出。2011年創業。
次ページ > 「ネットスーパー」アプリや配車アプリも

編集 = Forbes JAPAN 編集部

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事