コンサルティング大手のアクセンチュアの最新データによると、オンデマンド医療サービスへの投資は2017年に10億ドルに達する見通しで、テラドックや競合のアメリカン・ウェル(American Well)は、ウーバーやリフトと共に資金調達額でオンデマンド企業のトップ10に入っている。オンデマンド医療サービスへの投資は、2014年にはわずか2億ドル(約214億円)だった。
「今回の集計結果は、遠隔医療プラットフォームをはじめ、そのほかのオンデマンドサービスを提供するスタートアップの今後に明るい見通しを示すものだ。現代の患者がそれらのサービスのアクセスのしやすさや使いやすさにますます価値を認めつつあることを反映している」と、アクセンチュアのデジタルヘルス部門のブライアン・カリスは言う。
テラドックは今月、シリコンバレーバンクからの融資および信用枠を含め5,000万ドルを調達したと発表。またアビジアは、未公開株式投資会社ブルーヘロン・キャピタルをはじめとした投資家から1,100万ドルを調達したと発表した。
ブルーヘロン・キャピタルのパートナー、トム・ベネデッティは「各医療システムは、より患者に特化したケア、より低いコスト、アクセスや顧客満足度の改善を実現すべく取り組みを行っている。こうしたなか、遠隔医療の導入が急速に加速している」と話している。
アクセンチュアの集計結果によれば、今回の資金調達によって、テラドックがこれまでにベンチャー投資家たちから受けた投資総額は2億5,000万ドル超に達する。アメリカン・ウェルは1億4,000万ドル超だ。
同2社の資金調達額はオンデマンド企業でトップ10に入ってはいるが、合わせて80億ドル以上を調達しているウーバーとリフトにはまだ及ばない。それでもアクセンチュアは、運送業を除けば「オンデマンド部門で最速ペースの成長を遂げているのはヘルスケアであり、2010年から2014年までに米企業が調達した資金の6分の1を確保している」としている。