ニーウ・ラズニクら3人が1年半前に設立したイスラエルのファッション系スタートアップ「Out of X」は、中国市場向けのクラウドファンディングサイトを運営している。
参加するデザイナーはサイトで製品と生産可能なロット数を公開し、オーダーが最低数に達したら、その製品は資金を得て生産され、顧客の元に届けられる。ラズニクは「これはファッションの世界のKickstarterだ」と説明した。
ターゲットは「1990年代生まれ」
「私たちがやろうとしていたことは、Kickstarterで扱うにはニッチすぎるジャンルだった。それならばファッションに特化したクラウドファンディングを作ろうと考え、Out of Xが生まれた」とラズニクは語る。
ニューヨークやロンドンでサイトを試験運営した後、ラズニクらはスタートアップのコンベンションのためシドニーを訪問。そこで投資家から「中国マーケットに進出するべきだ」と助言を受けた。3人は中国のテレビ番組で事業プランを認められ、創業資金を手にした。
彼らはオペレーションを上海に移して中国マーケットに特化することを即決。スタートアップを支援する中国のプロジェクトChinaccelerator(中国加速)にも参加した。今年の夏、Out of Xは中国の“90後(1990年代生まれ)”をターゲットに、WeChat等でキャンペーンを始動。欧米の独立系デザイナー100人以上と組んでサービスを開始した。
「中国人の贅沢志向は変化している。若い世代は多様性を受け入れ、独自性を求めている。Out of Xは彼らの求める物を提供する」とラズニクは語る。