今回の調査では、この間に予想されていた全米の雇用増加率2%と各都市の雇用増加に関する予想の比較も行った。キャリアビルダーのマット・ファーガソンCEOは、「全米で予想された増加率を上回った上位50都市のうち27都市は、周辺地域にも波及効果をもたらす可能性がある」
「雇用が増加した都市では、地域経済の特色が大きく影響した。テック産業が急成長を遂げるシリコンバレーや、観光業が盛んなオーランドなどがその代表例だ。一方、雇用が大きな打撃を受けた石油・ガス関連産業は、オクラホマ州タルサやルイジアナ州ラファイエットに重大な影響を与えた。これらは今回の調査で、最も順位が低い都市のグループに入った」などと説明している。
雇用が最も増加したのはテキサス州ダラスで、この期間中、同地では予想された4万4,871人を上回る11万2,829人が新たに雇用された。
2位はカリフォルニア州サンノゼで、予想より3万9,519人多かった。3位以下は同州ロサンゼルス、ワシントン州シアトル、フロリダ州マイアミだった。
新規雇用が最も多かったのは1位のダラスだが、雇用増加率は2位のサンノゼが上回った。
状況改善がみられない都市も
ランキングで最下位だったのは、9万2,480人の新規雇用が見込まれていたイリノイ州シカゴだ。実際には、5万5,443人の雇用にとどまった。ワースト2位はニューヨークで、予想より3万1,305人少ない増加だった。次いでペンシルバニア州フィラデルフィア、ルイジアナ州ニューオーリンズ、ミズーリ州セントルイスが予想を下回った。
ファーガソンCEOによれば、「調査対象とした1年間で、シカゴやニューヨーク、フィラデルフィアでは3万人以上が雇用された。しかし、全米の雇用増加率は下回る結果となった」。