キーウで電力インフラの被害続く
キーウでは3日、エネルギーインフラに対する攻撃により、市の水道システムの稼働に必要な施設への電力供給が途絶え、一時的に断水した。市の水道事業者であるキーウボドカナルによると、電力の復旧に伴い、揚水設備を再起動させ、配水網に水を再び満たす必要がある。緊急停電措置も講じられた。
東部のドネツク州スロブヤンシクでは2日、ロシア軍の航空爆弾2発が着弾し、68歳の女性1人が死亡、6人が負傷した。うち1発は集合住宅を直撃した。集合住宅9棟のほか、医療施設、宅配企業ノヴァ・ポシュタの営業所、店舗各1カ所、複数の車両も被害を受けた。
北部のスーミ州では2日、複数の集落がロシア軍の攻撃を受け、63歳の男性1人が死亡、12歳の少女を含む7人が負傷した。住宅や教育施設などが損壊した。
高炉などの被害で鉱工業生産が落ち込んでいる
ウクライナの鉱工業生産は、今週の攻撃が始まる前から減少している。フォーブス・ウクライナが伝えた国家統計局の統計によると、9月は前年同月比で9.2%落ち込んだ。1~9月期でも前年同期比1.9%減っている。
減少の一因は冶金産業の被害にある。9月には、ザポリージャ州とドニプロペトロウシク州にある施設の高炉がロシア軍の弾道ミサイルで攻撃された。フォーブス・ウクライナによると、ロシア軍は2026年初め以降、ウクライナの主要な鉱業・金属関連施設を少なくとも30回攻撃し、高炉7基を損傷させるか破壊している。
今週の攻撃は、電力供給の混乱や生産施設の損傷を通じてウクライナの企業活動をさらに圧迫している。3日の攻撃ではDTEKが保有する5カ所の火力発電所のうち3カ所が稼働を停止したほか、複数の州で工業施設や倉庫に被害が出た。
キーウでは、エネルギー部門や鉱工業部門以外の企業もロシアによる攻撃の被害に遭っている。市の主要な展示会場2カ所は攻撃を受けて営業停止を余儀なくされており、通常は業界の繁忙期にあたる秋の展示会シーズンに支障が出ている。国際展示センターは10月に予定されていた見本市3件を中止し、年内は営業再開が見込まれていない。パルコビー展示会議センターも9月に2度の攻撃を受けたあと、営業を停止している。
フォーブス・ウクライナによると、見本市の中止で主催者側が失う売上高は数千万フリブニャ(1フリブニャ=約3.5円)にのぼるとみられている。同誌の取材を受けた業界幹部によれば、ウクライナの展示会市場の90%はキーウに集中していた。


