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2026.11.02 07:58

誰もがテストを行える時代でも、最終的な品質責任を担う者が必要だ

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2017年の創業当時、私は最初のユーザーを獲得するために自ら約100件のコールドコールを行った。電話を重ねる中で浮き彫りになったのは、毎回同じ不満だった。リリースのプレッシャーが増す一方でテストツールは停滞しており、依然として顧客が真っ先にバグを見つけているという点だ。9年が経ち、何千もの顧客と対話を重ねた結果、ツールは見違えるほど変化したが、それでもなお、その最後の苦情は多くのミーティングの冒頭で語られ続けている。

今やAIエージェントを活用することで、プロダクトマネジャー、サポートエンジニア、開発者がそれぞれ、自然言語を使って同じ日の午前中に実行可能なテストを作成できるようになった。最高顧客責任者(CCO)として、私はこの変化を歓迎している。顧客の痛みに最も近い人々が、スクリプト作成のバックログを待つことなく、自分たちの知見をテストへと反映できるようになったからだ。

しかし、企業がこれらのエージェントを導入する様子を見て、私はより厳しい教訓を学んだ。誰もがテストを実行できるようになると、品質は「共有された責任」となる。しかし、経営陣が最終的に責任を負う人物を明確に指名しない限り、共有された責任は一変して「誰の責任でもない状態」に陥りがちだ。

テストの民主化は、オペレーティングモデル(運用モデル)に関する意思決定である。ツールはあくまでそれを可能にする手段にすぎない。

ボトルネックはインフラから「判断」へと移行した

導入の広がりと信頼度は逆の方向へ進んでいる。DORAの2025年レポートによると、ソフトウェア専門家の90%が職場でAIを使用していると回答した一方で、AIが生成したコードをほとんど、あるいはまったく信頼していない割合はおよそ30%に達した。同レポートはまた、AI導入の拡大がスループット(処理能力)の向上だけでなく、不安定さの増大にもつながっていると指摘している。

私は、これらの数値が明確な問題を指し示していると考えている。すなわち、能力の向上がガバナンスの整備を追い越しているのだ。

何十年もの間、テストはパイプラインの末端にある専門家の「関門」の裏側に置かれていた。だが、顧客がチェックアウトフローをどのように中断させるかを正確に把握しているサポートリーダーであっても、別チームがバックログを処理する間、その知見がチケットの順番待ちの中に埋もれていくのを指をくわえて見ているしかなかった。自然言語エージェントは、そうした関門を取り除くのに寄与した。ガートナーは2025年10月のマジック・クアドラントにおいて、こうしたツールを統合する企業の割合が、2025年初頭のおよそ20%から、2028年には70%に達すると予測している。

過去のボトルネックを振り返れば、今回のボトルネックがなぜ異なるかがわかる。かつてはテストインフラが遅く、業界は投資によってスピードを手に入れた。インフラは投資に応えてくれる。しかし、「判断」は同じようにはスケールしない。私の経験上、あまりにも多くのAI生成テストが適切にレビューされないまま放置されている。それらのテストは一つひとつがテストカバレッジの指標を改善するかもしれないが、それが顧客を守ることにつながるとは限らない。今日不足しているリソースは、そのテストが証明すると主張している内容に対して責任を持つ覚悟のある人物だ。そうした人物が不在のままでは、テストの量そのものが失敗要因となり得る。

さらに、責任者のいない品質のツケは、最終的に顧客に回る傾向がある。フォレスターは、準備が整う前にAI主導のセルフサービスを開始することにより、10社中3社が2026年に顧客体験(CX)の成長を損なうことになると予測した。

実行責任は共有できても、最終責任は共有できない

多くのリーダーは、AIエージェントを新しいチームメンバーのように扱い、所有権が彼らの周囲で自然と確立されると思い込むことで対処しようとする。しかし、研究結果はその逆を示している。ボストン コンサルティング グループ(BCG)の研究者らによると、AIエージェントを従業員のように扱うことは説明責任を低下させ、人間によるレビューの品質を弱める可能性がある。

リリースには構造が必要だ。テストを作成することは誰にでもできるが、指名された特定の人物がプロセスを所有し、「アンカー(責任の軸)」として機能しなければならない。これを聞いて、私がかつてのQA(品質保証)の関門の復活を求めていると考えるリーダーもいるかもしれないが、決してそうではない。責任を負うアンカーの仕事は、より限定的だ。エージェントが生成したものをレビューし、出荷の判断を下し、他の全員が見落とした不具合を顧客が発見した際にその対応を行うことである。

リーダーはいかにしてAIテストにおける優れた判断力を引き出すべきか?

1. リリースごとに最終責任者を指名し、その責任を明文化する。これは委員会ではなく、品質工学の役割である。前述のとおり、責任者はAIエージェントが生成したものをレビューし、リリース判断を下し、欠陥が流出した際に説明責任を負う。組織に適していればこの役割を交代制にしても構わないが、意思決定の責任者が明確でない状態でリリースを行うことは絶対に避けるべきだ。

2. テスト作成は全員に開放し、品質エンジニアに「門番」の役割を担わせる。プロダクトマネジャー、開発者、サポートエンジニア、その他の顧客対応チームは今や全員がテストに貢献でき、またそうすべきだ。私がアドバイスしたい変更点は、品質エンジニアが時間を費やす対象である。すべてのテストを自分自身で書く役割から、どのテストをテストスイートに恒久的に残すべきかを判断する役割へと移行させるのだ。人間が事前に目を通し検証することなしに、AI作成のテストを追加してはならない。レビューされないまま密かに永久に成功し続けるテストは、結果として遥かに大きなコストを招く恐れがある。

3. カバレッジと並行して信頼度を測定する。人間が実際にレビューしたAI生成テストの割合を追跡する。単に存在するテストの数を数えるのではなく、最もリスクの高い顧客の利用フローが網羅されているかを追跡するのだ。そして、テストそのものをテストする。一度もエラーにならないテストスイートは、ソフトウェアの安定性ではなく、検証条件の弱さを示している可能性がある。レビューを伴わないカバレッジは単なる「量」であり、「保証」ではない。

4. 不安定さの増大を「ツールの問題」として扱う前に、責任体制を改善すべき合図と捉える。多くの企業にとって、この判断こそが最も困難なものとなるかもしれない。

おわりに

AIはテスト作成をより迅速に、より広範に、そしてより身近にすることができる。それは意義ある進歩だ。しかし、スピードや参加機会が増えたからといって、判断の必要性がなくなるわけではない。

より多くの人が品質に関与するようになるからこそ、リーダーは誰が最終決定権を持つのかをいっそう明確にする必要がある。十分な証拠があるか、最もリスクの高いカスタマージャーニーがカバーされているか、そしてプロダクトを出荷する準備が整っているかを判断する人物が、今なお不可欠なのだ。

(forbes.com 原文)

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