電子透かしの確認はグーグルのツールを使う
アップルの画像生成・編集アプリは、一定の条件でSynthIDの透かしを付ける。付けられた透かしを直接確認する機能は、iOSやアップルのアプリには用意されていない。そこで使うのが、SynthIDを開発したグーグルのツールだ。iPhoneで作成・編集した画像などを調べるには、公式の検出サイトにファイルをアップロードする方法が最も適している。
グーグルは検索サービスやブラウザーにも、透かしの確認機能を広げている。Google レンズ、AIモード、「かこって検索」などで画像の由来を確認できる。ウェブブラウザー「Google Chrome」では、ブラウザー内のGeminiに画像がAIで作られたものか質問する方法もある。グーグルのAIサービス「Gemini」も透かしの検出に対応しているが、公式ヘルプによると、認識できるのはグーグルのAIが作成したコンテンツに限られる。他の検出ツールについては、グーグルは同様の制限があるとは説明していない。
画像を検出サイトへ送ると、写真とアカウント情報はどう扱われるのか
グーグルによると、SynthID検出サイトにアップロードした写真は「リアルタイムで処理」され、結果を表示した後に削除される。ただし、1日当たりの利用上限を適用し、自動化された攻撃を防ぐため、アップロードしたメディアの「デジタル署名」は24時間保持される。
グーグルは、SynthID検出サイトで確認できる回数を厳密には示していない。別の確認手段であるGeminiアプリについては、ヘルプページに利用回数の目安がある。直近24時間当たり、画像を約10回、動画を約10回、音声を約10回確認できる。
SynthID検出サイトでは、グーグル、アップル、ChatGPTのいずれかのアカウントでログインする必要があり、匿名では画像をアップロードできない。アップルなど第三者のサービスを通じてログインした場合、グーグルは「基本的なアカウント識別情報」も保持する。対象にはメールアドレス、ユーザーID、ログインに使用したサービスの詳細が含まれる。アカウント識別情報の保持期間は明示されていない。
機密性の高い画像はオンラインに送らない
機密性が高い、あるいは人に不快感を与えるおそれがある画像や動画について、SynthIDの透かしを確認したくなることもあるだろう。それでも私なら、画像をオンラインにアップロードせず、別の確認方法を探す。とりわけGeminiアプリでは、公式のSynthID検出サイトとは画像の扱いが異なる。検出サイトに送信した写真は結果表示後に削除されると説明されているが、Geminiに送った画像は通常のチャットに添付したメディアと同様に扱われる。利用設定によっては画像が保存され、人による評価の対象になる可能性もある。
SynthIDが読み取るのは透かしだけ、AI画像かどうかは判定できない
SynthIDについて最も重要なのは、AIで生成・編集された画像などのメディア自体を見分ける技術ではないという点かもしれない。
SynthIDは、画像の生成・編集時に意図的に埋め込まれた透かしを読み取るだけだ。透かしがなければ、画像自体を調べて生成AIを使った痕跡を探すことはない。GeminiやChatGPTなどのツールで作られたAIコンテンツは、SynthID検出サイトで検出されるはずだ。透かしを使わずにAI画像を生成できるツールも多い。たとえば、画像生成AIを操作するツール「ComfyUI」を使えば、透かしを付けずに画像を作れる。透かしのないAI画像はSynthID検出サイトでは見つけられない。


