ワンダイレクションは、2014年6月から2015年6月までの間に計74日間公演し、一回ごとに100万ドル単位を稼ぎ出している。彼らに夢中な10代のファンが買うグッズの売り上げが数百万ドルに上るのは言うまでもなく、結果的に英ロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズの同期の売上の2倍を稼ぎ出した。
それに続くテイラー・スイフト(26)は、昨年リリース後360万枚の売上を記録したアルバム「1989」を引っさげたワールドツアーで年間8,000万ドル(約96億4,000万円)を稼ぎ出した。2014年6月から2015年6月の間に彼女が行った公演はわずか数回だったにも関わらず、各都市で約400万ドルを稼いでおり、来年のランキングではトップに躍り出る勢いだ。
29歳のレディー・ガガも、ツアーで大きく稼いだ。同じ期間の公演回数は66回で、往年の大スター、トニー・ベネットらを共演者に迎えて行われ、5,900万ドル(約71億1,000万円)を稼ぎ出した。コスメブランドMACやヴェルサーチとの広告契約料でも収入を得ている。
若干24歳で、グラミー賞にもノミネートされたエド・シーランは、ランクインした他のアーティストの中で最多の154日間に及ぶツアー「x」を敢行し、これまでで最高の年収5,700万ドル(約68億7,000万円)を稼ぎ出した。
ミュージシャンが名を連ねる中、ただ一人女優としてランクインを果たしたのがジェニファー・ローレンスだ。25歳のローレンスは、アクション映画の「ハンガーゲーム」で成功を収めた。
9位にはEDMシーンを代表するスクリレックスが入った。27歳にして年間2,400万ドル(約28億9,000万円)を稼ぎ出したスクリレックスは、2010年代のダブステップ、ブロステップムーブメントの立役者として知られる。2014年6月から2015年6月に95回を超えるフェスに出演した他、自身が立ち上げた音楽レーベル—「OWSLA」でも収益をあげている。
コンサートツアー情報を提供する米ボールスターの担当者は、最近のコンサートツアーの傾向についてこう述べた。
「アーティストがニューヨークやデトロイト、シカゴといった大都市で何度も公演する必要はなくなりました。アーティストにとってドル箱になる場所は他にもたくさんあります」
今回のランキング作成にあたってフォーブスは、コンサートツアーの興行収入、楽曲の売り上げ、出版物、マーチャンダイジング商品の販売数、広告契約料、その他の事業による所得を総合的に合算した。マネージャーやエージェント、弁護士への手数料は差し引かれていない。
データは2013年6月から、2014年6月までの数値を興行専門誌「Pollstar」やインターネット・ムービー・データべース(IMDb)、調査会社ニールセンなどが公開したデータに基づき、業界関係者、場合によってはミュージシャン本人への取材内容も考慮し、総合的に割り出した。
下記に「30歳以下で最も稼いだ有名人」の上位10名(グループを含む)を掲載する。
1. ワンダイレクション (1億3,000万ドル)
2. テイラー・スイフト (8,000万ドル)
3. レディー・ガガ (5,900万ドル)
4. エド・シーラン (5,700万ドル)
5. ジェニファー・ローレンス (5,200万ドル)
6. ドレイク (3,950万ドル)
7. フロリダ・ジョージア・ライン (3,950万ドル)
8. リアーナ (2,600万ドル)
9. スクリレックス (2,400万ドル)
10. ウィズ・カリファ (2,150万ドル)