アマゾンのクラウドサービス事業「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」の売上高は、2026年第3四半期に前年同期比39%増の460億ドル(約7兆2707億円)となった。しかし、全社売上高と1株当たり利益はウォール街の予想に届かず、決算発表後の時間外取引で同社株は6%下落した。
AWS売上高は39%増も、アマゾンの全社業績は市場予想に届かず
AWSの売上高は市場予想の455億ドル(約7兆1917億円)を上回った。アマゾンの営業利益は281億ドル(約4兆4415億円)で、営業利益率は過去最高の13.9%だった。全社売上高は前年同期比12%増の2019億ドル(約31兆9122億円)となったものの、市場予想の2023億ドル(約31兆9754億円)には届かなかった。希薄化後1株当たり利益も1.89ドル(約299円)で、予想の1.96ドル(約310円)を下回った。
第3四半期の設備投資は773億ドル(約12兆2180億円)に達し、AIインフラへの巨額投資が続いていることを示した。決算発表後、同社株は時間外取引で6%下落した。
アマゾン株は前回決算後の急騰から一転、AI投資への懸念で下落
アマゾンが第2四半期に計上したAWS売上高は422億ドル(約6兆6701億円)で、前年同期比37%増だった。この増収率は2021年第4四半期以降で最も高かった。2026年6月30日までの同四半期には、一部の資産売却による収入を差し引いた有形固定資産への支出が530億ドル(約8兆3771億円)を超えた。同社は年間設備投資額の見通しも2000億ドル(約31兆6119億円)から2200億ドル(約34兆7730億円)へ引き上げた。
この第2四半期決算の数値を受け、アマゾン株は翌7月31日に急騰した。しかし、第3四半期決算発表前には投資家の警戒感が強まっていた。10月28日にグーグルの親会社アルファベットが市場予想に届かない決算を発表し、ハイテク株全般が売られていたためだ。翌29日のアマゾン株は取引時間中を通じて下落し、終値は前日比4.25%安の243.79ドルだった。アルファベットの売上高が市場予想を下回ったことで、ハイテク業界全体で巨額のAIインフラ投資に対する懸念が深まっていた。
アルファベットとマイクロソフトのクラウド売上高は大幅に増加
投資家はアルファベットの全社業績に失望したが、同社のクラウド売上高は前年同期比103%増の307億ドル(約4兆8524億円)で、アナリスト予想の292億ドル(約4兆6153億円)を上回った。同じ10月28日に決算を発表したマイクロソフトのクラウド売上高も、前年同期比30%増の639億ドル(約10兆1000億円)だった。同社のクラウド基盤「Azure」の売上高は48%増の331億ドル(約5兆2318億円)となった。
ベゾスの資産は1日で約1兆2961億円減り、富豪ランキング2位に
アマゾンの創業者で会長を務めるジェフ・ベゾスの推定資産額は、10月29日の取引終了時点で3657億ドル(約57兆8023億円)だった。同日だけで82億ドル(約1兆2961億円)減り、フォーブスがリアルタイムで更新する富豪ランキングで2位となった。ベゾスは2021年に最高経営責任者(CEO)を退任し、アマゾン株の8%を保有している。



