北米

2026.10.30 12:00

エヌビディアCEOと親密な「中国のスパイ」疑惑の人物、トランプは報告を受けるも放置か

Soeren Stache/picture alliance via Getty Images

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米国時間10月29日、ニューヨーク・タイムズは、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOと親密な関係にある人物に中国のスパイ疑惑が浮上し、ドナルド・トランプ大統領もその報告を受けていたものの、何の措置も講じなかったと報じた。フアンはトランプの盟友であり、テクノロジー分野の有力な助言者としても知られる。

トランプ、中国人実業家アリス・フアンについて調査報告を受けるも不介入

同紙によると、トランプは約1年前、中国政府のために情報収集を行っていると米当局が結論付けた中国人実業家、アリス・フアンに関する調査結果の報告を受けたが、何も行動を起こさなかった。

米当局の監視によって、アリス・フアンがジェンスン・フアンと仕事上でも私生活でも親密な関係にあることが判明した。これにより、AI開発に関する重要情報が中国側に渡り、世界的なAI開発競争で中国に主導権を握らせないための米国の取り組みが損なわれるのではないかとの懸念が高まっていた。

トランプはこの不介入の理由として、エヌビディアの半導体販売に悪影響が及ぶことや、中国との貿易関係がさらに複雑化することを懸念していたとされる。エヌビディアはS&P500種株価指数の時価総額の約8%を占めており、同社の半導体販売は米国のAI開発だけでなく経済全体を牽引している。

監視状況について報告を受けた関係者の話として同紙が伝えたところによると、ジェンスン・フアンは米当局から防衛情報に関するブリーフィングを受けていない。このブリーフィングは、外国の情報機関から標的にされている可能性がある米国人に対し、当局が警告を発する際などに用いられるものだ。

エヌビディアは、アリス・フアンが所属する企業Megaspeedとの関係について、同社との取引は通常の業務の範囲内であり、機密性の高い営業秘密や国家安全保障に関わる情報は一切共有していないと釈明した。

同紙によると、米当局が昨年トランプに報告した時点では、アリス・フアンが中国のために情報収集を行っていることをジェンスン・フアンは把握していないとみられていた。しかし、トランプ政権の一部の高官は、ジェンスン・フアンがその事実に気づかないはずがないと考えているという。

次ページ > シンガポールを拠点とするAI特化型クラウド企業「Megaspeed」

翻訳=江津拓哉

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