資産運用

2026.10.28 07:00

AIブームで米国の寄付額も史上最高に 昨年約100兆円、創業者らは株式贈与も

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これは以前から何度も言ってきたことだし、今後も言い続けるだろう。米国人は世界で最も気前のよい国民である。米国ほど寄付をする国は、地球上ほかにない。

米国の慈善活動に関する年次報告書「ギビングUSA」によると、米国の2025年の寄付総額は過去最高の6172億ドル(約97兆3100億円)に達した。6000億ドルを超えたのは史上初めてだ。内訳は、個人による寄付が3942億ドル(約62兆1800億円)、財団による寄付が1171億5000万ドル(約18兆4700億円)、遺贈が621億9000万ドル(約9兆8000億円)、企業による寄付が436億7000万ドル(約6兆8890億円)となっている。

注目すべきなのは寄付額だけではない。バンク・オブ・アメリカの最近の調査によると、米国人の富裕層の10人に9人近くが2025年に慈善活動に寄付し、49%がボランティア活動に時間を割いた。後者の割合は2023年の42%から増えている。世界の超富裕層に目を向けると、北米の超富裕層は昨年、合計で1150億ドル(約18兆1000億円)を寄付しており、そのうち1070億ドル(約16兆9000億円)は米国在住者からのものだった。

ギビングUSAは、寄付額が過去最高になった要因として「堅調な金融市場」を挙げている。個人による寄付額は、株式相場が堅調だったことで4.1%押し上げられたと分析している。

ここからわかるのは、資本主義と慈善活動は相反するものではないということだ。それどころか、両者は密接に結びついている。米国人は富を築くと、それを分かち合うのだ。

AIブームが生む寄付の波

現在、人工知能(AI)ブームによって、筆者がキャリアを通じて見てきたどんな現象よりも速いペースで巨額の富が生み出されている。その中心にいる人々のなかには、すでにその富をどう社会に還元するかを考え始めている人もいる。

「Claude(クロード)」シリーズのAIモデルを開発するアンソロピックは先週、株主の承認を条件として、株式の5%を新設する「アンソロピック公益基金」に拠出すると発表した。取締役会の判断で、企業価値があらかじめ設定した基準値から50%上昇するごとに、株式を追加で2%拠出することもできる。アンソロピックは、企業価値1兆5000億~2兆ドル(約237兆〜315兆円)での新規株式公開(IPO)を準備しており、実現すれば史上最大級のIPOになる可能性がある。ロイター通信は、この5%分の株式の価値を750億~1000億ドル(約12兆〜15兆8000億円)と試算している。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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