マーケット

2026.10.28 15:30

ロケットラボ株が5年で304%上昇、「業界平均5倍」を記録した理由

Rafael Henrique - stock.adobe.com

ロケットラボの事業はどう推移したのか

ロケットラボは、業界をはるかに上回るペースで成長した。過去3年間の売上高の伸びは、航空宇宙・防衛業界の標準的な企業の年平均13.7%に対し、ロケットラボは年平均49.3%だった。2021年6月までの12カ月間と、2026年6月までの12カ月間を比べると、売上高は1276.4%増えた。

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同社はまだ赤字だが、売上高に対する赤字の割合は大幅に小さくなった。本業の損益である営業損益は、2021年6月までの12カ月間には売上高の102.1%に当たる赤字だったが、2026年6月までの12カ月間には、赤字が売上高の29.1%まで縮んだ。ただし、同じ期間に、1株あたりの損失はそれでも膨らみ、希薄化後の株式数(新株予約権などが株式に転じた分も含めた株式数)も40.6%増えた。

時価総額を売上高で割って算出する株価売上高倍率(PSR)は、売上高1ドルに対して投資家がどれだけの企業価値を評価しているかを示す指標だ。各年の6月末時点で比べると、ロケットラボのPSRは2021年が87.3倍、2026年が83.2倍と、ほとんど変わっていない。米国時間2026年10月23日の終値の時点では、43.1倍まで下がった。PSRがほぼ変わらなかったということは、ここ数年の株価の上昇が、事業そのものの拡大によってもたらされたということだ。売上高が大きく伸びるとともに、売上高の伸びほどには費用が増えないことで利益率が上向く「営業レバレッジ」も、大きく働いた。

ロケットラボは決算で、事業を打ち上げサービスと宇宙システムの2つに分けている。2025年度(2025年12月期)の売上高の大半、66.9%を稼いだのは、人工衛星やその部品などを手がける宇宙システム事業で、残りが打ち上げサービス事業である。米国時間2026年8月10日の決算説明会で、経営陣は、第2四半期(4〜6月期)の宇宙システム事業の伸びは、主に人工衛星の製造によるものだと説明した。直近12カ月間の売上高は、前年同期比で52.5%増と大幅な拡大を見せた。

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ロケットラボ株は、この1年も業界をリードし続けたのか

ロケットラボ株は、この1年は業界でのリードを保てなかった。2026年10月までの1年間で見ると、ロケットラボ株は同業68社のうち32社しか上回っていない。もはや業界の大半の企業をリードしているとはいえない。同業の数が5年間の比較(51社)より多いのは、株価の記録が5年に満たない企業も、1年間の比較には含まれるためである。

経営陣は、2026年第3四半期(7〜9月期)の売上高について、予想の幅の中央値で、第2四半期より10%増えるとの見通しを示している。また、いまある受注残高(契約済みで、まだ売上高に計上していない金額)のうちの約45.5%が、今後12カ月以内に売上高になるとみている。どちらの数字も、これらは実績値ではなく、会社側が公表したガイダンスに基づく試算である。事業が計画どおりに進むかどうかや、部品などを供給するサプライチェーンの進み具合によって変わりうる。

ロケットラボは米国時間2026年11月9日に第3四半期の決算を発表する予定だ。その際に注目すべき数字は、売上高が前年同期比でどれだけ伸びたかだ。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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