マーケット

2026.10.28 08:00

アンソロピックのIPO目論見書で判明、データセンターとAI半導体への支出が160兆円に迫る規模に

NHL Studio - stock.adobe.com

2026年1〜6月期は売上高1300%増、インフラ費用は283%増

創業から日の浅いAnthropicがこれまでに使ってきた額と比べると、桁違いの規模である。Anthropicが2023年1月から2026年6月までに計算能力とインフラに支払った額は192億ドル(約3兆140億円)だった。この額には、データセンターや半導体、機器の他、それらの運用を管理するソフトウェアも含まれる。

advertisement

同じ期間の売上高は213億ドル(約3兆3440億円)だった。その大半にあたる163億ドル(約2兆5590億円)は、2026年1〜6月期だけで計上されたもので、前年同期比で1300%増えた。一方、計算能力とインフラにかかる費用の伸びは283%にとどまった。

Anthropicがこれからもデータセンターを建て、半導体などの代金を払い続けられるかどうかは、売上高がそれに見合う勢いで伸び続けるかどうかにかかっている。2026年1〜6月期は、売上高の約80%が、サービスを使った分だけ料金を払う従量課金の利用者によるもので、残りはサブスクリプション(定額制)の売上だった。

OpenAIや安価なオープンウェイトモデルとの競争、高い料金を維持できるか

OpenAIとの競争が激しくなる上、より安いオープンウェイトのモデル(中身のパラメーターが公開され、誰でも動かせるAIモデル)も次々に出てきている。現在の猛烈な成長ペースを保つのは、難しくなるかもしれない。コロンビア大学ビジネススクールで不動産ファイナンスを専門とする経済学者、ステイン・ファン・ニーウェルブルフは、こう話す。

advertisement

「Anthropicの命運は、最新のモデルに現在のような高い料金を付け続けられるかどうかにかかっています。競合からは必ず、少しだけ性能の上回る次のモデルが出てきます。そうなると、業績の振れがずっと大きい事業になるでしょう」。

次ページ > 大口契約の多くは出資企業が相手、循環型の資金調達が目立つ

翻訳=酒匂寛

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事