マーケット

2026.10.29 10:30

「AI失速」を待ちわびる投資家、割安株買いでは勝てない残酷な現実

stock.adobe.com

BRANDVOICE | Paid Program

もっと見る>

アクティブ・マネージャーは、機会の幅が広がることを歓迎すべきだ。ただし、大幅な下落をすべてミスプライシングの証拠とみなすことには慎重でありたい。

advertisement

私が最初に見るのはバランスシートだ。企業は、資金が安かった時期に発行した債務を使い、それなりの利益を報告してきたかもしれない。もしその債務をいま、はるかに高い金利で借り換えなければならないのなら、過去の利益は将来株主が何を受け取るかを示していない。

次に株主名簿を見る。かつての成長株を利益モメンタムを理由に買ったファンドがまだ保有している場合、期待外れの四半期決算は何度もの売りを生み出し得る。その下落は、そうした株主が別の理由で保有する投資家に置き換わるまで終わらないかもしれない。

経営陣のインセンティブにも同じように注意を払うべきだ。割安さについて自信たっぷりに語る経営者には、あまり感銘を受けない。意味のあるインサイダーによる株式の購入、不必要な支出の削減、非中核事業の売却の方が重みを持つ。

advertisement

そのうえで、タイミングについて何らかの感触を得たい。正確である必要はないが、「市場はいずれ理解する」では不十分だ。投資仮説が借り換え、分離、経営陣の交代、資産売却に依存しているなら、その出来事が近づいている証拠があるべきだ。

これは機械的なチェックリストではない。優れた投資のなかには、明確な企業イベントを欠くものもある。複数のカタリストがあるように見えても、期待外れに終わるものもある。重要なのは、低い価格を完全な投資ケースと混同しないことだ。

銘柄選別型投資家は、最大級のAIポジションがほぼすべてを決めるわけではない市場に、ようやく入りつつあるのかもしれない。それは彼らの勝算を高めるはずだ。だが、過去4年間を帳消しにするわけでも、見過ごされてきたすべての保有銘柄を正当化するわけでもない。

次の局面では、指数に取り残された企業により良い機会が生まれる可能性が高い。同時に、所有構造、インセンティブ、市場に再評価される道筋を理解せず、バリュエーションだけに依存してきた運用者もあぶり出されるだろう。

AI銘柄は下落し続ける一方で、大半の銘柄選別型投資家は負け続けることがあり得る。恩恵を受ける運用者は、単にブームを避けた人たちではない。次に何を保有したいのか、そして何が最終的に他の誰かにもそれを保有したいと思わせるのかを理解している人たちである。

(forbes.com 原文)

編集=鈴木喜生

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事