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2026.10.28 12:00

メタのAI「Muse」が利用者1000万人突破、ウォルマートが期待しアマゾンは拒絶する理由

Photo Agency - stock.adobe.com

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AIが商品の候補を探し、価格を比較し、購入手続きまで代行する。メタ(Meta)のパーソナルAIエージェント「Muse」は、消費者が買い物のどこまでをAIに任せる用意があるのかを試す存在になりつつある。

米国とカナダでは、わずか6週間で1000万人を超える消費者がMuseに登録した。Museは人間の秘書のように利用者に代わって自発的に作業を進め、商品価格を継続的に監視したり、食品を補充したりできる。予定と予算に合う旅行も計画する。利用者が直接操作していない間にも処理を進めるが、購入には本人の最終承認が必要だ。

注:メタは日本時間2026年10月23日にMuseの国内提供を開始した。日本で連携できるサービスには、Gmail、Googleカレンダー、Instagramがある。買い物や旅行関連の連携先としては、Stripe、Shopify、Trip.com、Agoda、Klookも挙げている。

国内サービスでは、家計・資産管理サービス「マネーフォワード ME」が2026年10月26日にMuseとの連携を開始した。利用者が接続を許可すると、Museとの対話を通じて入出金や資産のデータを参照し、支出傾向や資産構成の確認、目標に向けた計画づくりに活用できる。金融商品の売買や出金・振込はできない。

フリーマーケットアプリ「メルカリ」と「チケットぴあ」について、メタは連携を進めると発表しているが、両サービスの連携開始は確認できていない。Muse自体はiOS、Android、ウェブ版で利用できる。詳細はメタの公式発表とマネーフォワードの連携発表を参照。

メタのMuseが買い物の新たな入口になりつつある

Museの週間利用者の4分の1超は、実際に商品の購入や旅行予約などを行っている。旅行予約を含む取引の平均金額は200ドル(約3万1500円)を超える。サービス開始後の最初の1週間には取引量が予想を大きく上回り、メタは決済サービスを提供するStripeと協力して信用枠を引き上げ、需要に対応することにした。

メタの最高経営責任者(CEO)マーク・ザッカーバーグは、2026年第3四半期の決算説明会で「成長は引き続き力強く、ほぼ毎日、App Storeで首位になっている」と述べた。「利用状況と継続率も好調な滑り出しだ。Museの設定を済ませた人の約25%が、どの日をとっても利用している。初期の利用者を見ると、利用期間が長くなるほど継続率は高まる傾向にある」と説明している。

Museには大手小売企業だけでなく小規模ネットショップも参加

Museの急速な普及に伴い、提携する小売企業が増えている。ウォルマートに加え、Best Buy、Sephora、Wayfair、Gap、Ulta Beautyが参加している。American Eagle Outfitters、Dick’s Sporting Goods、ファナティクス、マイケル・コースも提携先に名を連ねる。ネットショップを開設・運営できるサービス「Shopify」を利用する店舗も、所定の条件を満たせば参加できる。Shopify上で消費者へ直接商品を売る小規模事業者にとっても、大きな販売機会となる。

Museは買い物客と小売企業のAIをつなぎ、購入成立で手数料を得る

小売企業にとってMuseは、単に販売経路を追加するサービスではない。メタのFacebookやInstagramが消費者の商品探しの入口となったように、顧客がブランドや販売店と接する新たな入口になる。FacebookやInstagramは広告で消費者の関心を収益に変えてきたが、Museは仲介した購入が成立すると収益を得る仕組みだ。参加する小売企業は、成立した取引に対して手数料を支払う。

AIエージェントの開発競争を大きく変える可能性があるのは、買い物客のMuseと小売企業のAIエージェントが直接通信する設計だ。両者が連携し、商品を探し、選択肢を比較して、購入手続きを進められる。米国最大の小売企業ウォルマートなどが構想を受け入れたのに対し、米国第2位の小売企業アマゾンは参加を拒んでいる。

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