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働き方

2026.10.26 09:11

AIに代替されない力を育てる──大学教育の価値

Adobe Stock

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どこへ行っても、誰もが似たような質問を口にする。人工知能(AI)が人間の仕事をこなせる範囲を広げているなかで、それでも大学に行く必要はあるのだろうか。

この疑問が繰り返し浮上する理由はよく分かる。大学の学費が高騰し、変化のペースが遅いと批判される一方で、AIの恐ろしいほど急速な進化は、とりわけホワイトカラーの職業がどのように代替され、再編されるのかという強い不確実性を生み出している。

ピュー・リサーチ・センターによると、AIが雇用喪失につながることへの懸念は幅広く共有されているが、否定的な見方が最も急速に強まっているのは若年層だ。若年層はAIの利用率が最も高く、かつてはAIに最も期待を寄せていた層でもある。

「AIに代替されない」仕事やキャリアは、事実上存在しない。AIが何らかの形で生活と仕事のあらゆる領域に入り込みつつあることは、誰もが知っている。つまり、高度化するテクノロジーは生産性と可能性をさらに高める一方で、私たちには適応を助ける教育が必要だということだ。

言い換えれば、私たち全員に必要なのは、人間ならではのスキルを飛躍的に高める教育と職業訓練である。そうでなければ、私たちは途方もない変化に対して不利な立場に置かれるリスクを抱えることになる。

過去10年で、読解力と数学的スキルは低下している。OECDの国際成人力調査によれば、成績上位の成人と下位の成人の格差は広がっている。調査対象となった成人のほぼ3分の1は、適応的問題解決能力の習熟度が低かった。

AIが慎重に導入されれば、こうした格差を縮小する助けとなる可能性がある。避けなければならないのは、テクノロジー革命によってスキル、富、権力が少数に集中し、その一方で他の人々が社会の周縁へとさらに追いやられる事態だ。

AIと統合された仕事に向けて、大学はどう変わる必要があるか

高等教育は何十年にもわたり、アクセスを広げ、より良い仕事とより良い人生への足がかりを提供してきた。それは決して保証ではなかったが、多くの卒業生に大きな優位性をもたらしてきた。家庭は長らく、子どもに人生のより大きな機会を得てほしいと願い、大学へ進ませることを目指してきた。労働者階級だった私の両親が、私や兄弟にそう望んだように。

しかし世界はますます複雑になっている。そして大学の費用はさらに高くなっている。

AI時代の未来において大学が価値を持ち続けるには、自らを時代遅れにしてはならない。まず、費用が高すぎて価値提案が手の届かないものになってはならない。同じくらい重要なのは、あらゆる教育・訓練プログラムが、新しいテクノロジーを取り込んで急速に進化する仕事に人々を備えさせるべく、迅速に方向転換することだ。

全米応用AIコンソーシアムの創設者であるアントニオ・デルガドは、決定的な分断は、AIとともに働く訓練を受けた労働者と、そうでない労働者の間に生じると指摘する。デルガドがヘシンガー・レポートの寄稿で述べているように、同コンソーシアムがコミュニティ・カレッジを支援し、日常業務でAIを活用する「ミッシング・ミドル(欠落した中間層)」の労働者を補おうとしているのはそのためだ。例えばヒューストン・シティ・カレッジは、同市のエネルギー産業や製造業でAIやロボティクスを活用するために学生が必要とするものに焦点を当てている。

AI経済において、大学卒業生にはどのような強みがあるのか

すべての学位、修了証、資格、認定は、2つのことを証明するものであるべきだ。1つは、化学やグラフィックデザイン、配管など特定のスキルを習得したこと。そしてもう1つは、批判的思考力、問題解決能力、対人コミュニケーションなど、汎用性の高いスキルを磨いたことだ。

こうした持続的なスキル(デュラブル・スキル)は、短期的な見返りや教科書から得る知識以上のものをもたらす。教育は、人々がキャリアと人生を通じて成功するための基盤を育て、ともに働き、問題を解決し、倫理的な選択をし、社会を前進させ、世界をより良い場所にする能力を築く。

一部の大学は、こうした人間的スキルを学びの中にどう組み込むかを見直している。例えばノースカロライナ大学アッシュビル校では、テクノロジーを統合した教育手法やデジタルリテラシーの重視を補完する形で、ローテク環境における基礎的学習に焦点を当てた新たな進路を設けている。

UNCアッシュビルは、リベラルアーツ大学としての原点を守りながら、マーク・キューバン財団とも提携し、医療、芸術、ビジネスなどの分野に組み込まれたテクノロジーを深く学ぶための高校生向け人工知能ブートキャンプを開催している。

人はAIとどう協働できるのか

社会を機能させるには、多様な役割を担う多様な人々が必要だ。テクノロジーは今後も仕事を変え続け、数値処理やコード作成のようなタスクをさらに引き受けるかもしれない。それでも世界には、人間の才能が必要であり続ける。教師、問題解決者、発明家、コミュニケーター、クリエイター、チームプレーヤーである。

AIをめぐる議論はあまりに頻繁に、人間対機械の構図で語られ、どちらか一方を勝者に位置づけがちだ。そうではなく、人が機械とともにある未来――これまで以上のことを可能にするテクノロジーを人が使いこなす未来――として捉えてほしい。

AIの未来がどのようなものになろうとも、人々が繁栄するためには、人間ならではのスキルを伸ばし、自動化のなかで人間の価値がいかに際立つかをよりよく示さなければならない。どの仕事が代替可能で、どの仕事が生き残るかという終わりなき予測が飛び交うなかで、成果を上げ続ける人材を育てることこそ、高等教育が果たすべき本質的な役割なのだ。

仕事の本質が進化し続けるなか、人材の育成は社会の成功のためにますます不可欠となっている。才能は知識に意味を与えるものであり、その定義上、機械が複製することは不可能だ。急速に進歩する時代だからこそ、人間としての可能性を最大限に引き出す機会に投資する価値は十分にある。

(forbes.com 原文)

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