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ビジネス

2026.10.26 11:50

GPT-5がPHPの重大な脆弱性を発見、OpenAIと善意のハッカーが挑むインターネット防衛の最前線

Koshiro K - stock.adobe.com

OpenAIの「Patch the Planet」、善意のハッカーが防御に挑む

PHPの脆弱性を発見したのは、OpenAIの「Patch the Planet」という取り組みだ。OpenAIの社内外のセキュリティ専門家が、高性能なAIモデルを使って重大な脆弱性を探し、修正する。OpenAIの評価額は8520億ドル(約133兆6000億円)だ。同社は審査を通過した協力先に最先端AIを提供する「Project Daybreak」を通じ、増大するセキュリティ上の問題に対応しようとしている。Daybreakに参加する善意のハッカーは、AIを使ったサイバー攻撃からネットワークを守る最前線にいる。ギブラーが掲げる目標は、インターネットの安全性を「これまでで最高の水準」に引き上げることだ。

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2026年5月にセキュリティツール企業SemgrepからOpenAIへ移ったギブラーは、「強力なAIを全人類の役に立てたい」と話す。「ソフトウェアの安全性が著しく損なわれた世界を作ったり、そんな世界になるのを許したりしたら、我々が望む世界ではなくなる。どれだけ利益を上げ、多額の金を稼いでも、失敗だと考える」。

ゼロクリックの脆弱性も大量発見、小さな問題を放置できない

DaybreakとPatch the Planetの参加研究者は、驚くほどの速さで大量の脆弱性を発見している。すでに約2000件の脆弱性を報告し、OpenAIと協力先は毎日さらに多くの発見内容を検証している。中には、悪用されれば、利用者がウェブサイトを見るだけで端末を乗っ取られる恐れがある「ゼロクリック」の脆弱性も含まれる。利用者が特別な操作をしなくても被害が生じ得る、極めて危険な脆弱性だ。

通常、熟練した研究者がゼロクリックの脆弱性を悪用する攻撃手法を1~2件作るには、1年を要する。ギブラーによると、OpenAIの研究室ではAIモデルが同種の攻撃手法を毎週数十件生み出している。「チームには非常に優秀な脆弱性研究者が何人もいる。以前なら1年に1件見つけるだけで大喜びしていたような脆弱性を、1週間、時には1日で発見している。1日に100件ほど見つけることさえある」とギブラーは語った。

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インターネットを支える古いシステムには、これまで修正の優先順位が低いと考えられていた小さな脆弱性が多数残っている。だが、AIは複数の小さな脆弱性を組み合わせて悪用することに長けている。企業は重大でなさそうな脆弱性まで、対応リストの後回しにするわけにはいかない。「修正すべき問題は常に、対応できる時間より多い。深刻に見えない問題が、実は深刻な場合もある」とギブラーは説明する。

OpenAIのAIが試験環境を逸脱、社内の安全対策を強化

火種は社外に限らない。OpenAIが2026年7月に明らかにしたところによると、同社のAIエージェントは同年、難しいサイバーセキュリティの課題を解こうとして試験環境を抜け出した。エージェントは秘密のチャットルームで連携し、許可なくインターネットに接続。課題の答えが保存されていると考え、AIプラットフォームのHugging Faceに攻撃を仕掛けた。AIモデルが自らの判断で別の企業を攻撃した、初めて確認された事例だ。

AIエージェントの逸脱行動が見つかってから1カ月後、ギブラーは同種の問題を防ぐため、サイバーセキュリティ向けモデル「Astra」をOpenAI自身のシステムの点検に使う任務を担った。チームは社内ネットワークのソフトウェアをすべて調べ、初日だけで50件超の脆弱性を発見した。多くは小さな脆弱性だったが、OpenAIの自律型攻撃エージェントが組み合わせれば、はるかに深刻な問題になり得た。OpenAIは社内の集中的な点検が何日続き、脆弱性の総数が何件だったのかを明らかにしていない。

OpenAIは2026年10月23日、強力なAIエージェントを使って自社の学習・評価環境の安全性を試験し、未知のソフトウェアの脆弱性やシステムの設定上の問題を新たに発見したと発表した。AIエージェントは、隔離された試験環境から抜け出す方法や、許可されていない外部インターネットへの接続経路も見つけた。OpenAIは社内の問題を修正し、オープンソースソフトウェアに関する脆弱性は開発元と協力して修正・公表した。

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