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2026.10.29 09:00

約6兆円の株式売り出し、好業績のメタがAI競争に挑む──約9.5兆円の追加調達も計画

HAYAVISTA - stock.adobe.com

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メタ(Meta)が再び、新興企業のような大胆な動きを見せている。米国時間2026年10月26日、メタは当初約350億ドル(約5兆5240億円)規模の株式売り出しを開始した。

対象はA種普通株式と、将来普通株式に転換される優先株式に対応する預託株式の2種類だ。同26日に売り出し条件を確定し、A種普通株式の売り出し額を引き上げた。両者の合計は375億ドル(約5兆9180億円)となり、決済予定日は10月29日だ。

メタは別の資金調達計画として、2027年第1四半期から議決権のないC種普通株式を市場価格で随時売却し、最大600億ドル(約9兆4690億円)を調達する構想も示した。追加の売り出しはまだ始まっておらず、実際に売却する額は確定していない。2026年の375億ドルと将来の600億ドルを単純に合計すると、975億ドル(約15兆3880億円)となる。

引受証券会社による追加購入分を含まない基本的な売り出し規模の合計であり、全額を調達済みという意味ではない。メタは人工知能(AI)事業への巨額投資に向け、複数の株式売り出しを組み合わせようとしている。

AI競争に勝つため、既存株主の持ち分が薄まることも受け入れるメタ

メタは、事業の存続に必要な資金を集めようとしている若い企業ではない。だからこそ、株式売り出しは一見不可解に映る。メタはFacebook、Instagram、WhatsApp、Messengerを傘下に持つ。2026年第3四半期の売上高は646億ドル(約10兆1950億円)で、前年同期比26%増だった。純利益は99億ドル(約1兆5620億円)に達した。

メタ経営陣の姿勢は、肝心な点で新興企業に似ている。次に主流となるプラットフォームをめぐる競争で勝つためなら、巨額の資本を投じ、株式発行によって既存株主の持ち分が薄まることも、先行きが不確実であることも受け入れる。

2026年の設備投資は最大約22兆8840億円、複数の資金源で賄う

メタはデータセンター、AI向けの計算能力、独自開発の半導体を増強しており、2026年の設備投資額を1350億~1450億ドル(約21兆3060億~22兆8840億円)と見込んでいる。設備投資の資金は、事業活動で得る現金、信用力が一定以上と認められる「投資適格」の格付けによる借り入れ、戦略的提携、株式発行で賄う方針だ。

2026年10月に条件が決まった売り出しの内訳は、将来普通株式に転換される優先株式に対応する預託株式125億ドル(約1兆9730億円)分と、A種普通株式250億ドル(約3兆9460億円)分だ。A種普通株式は先渡契約を使って売り出されるため、メタが直ちに代金を受け取るわけではない。メタは契約の決済時に代金を受け取る予定だ。

メタが資金不足に陥っているわけではない。経営陣は、今後10年間のメタを左右すると考える規模でAI事業を進めるため、資金調達の選択肢を広げておきたいのだ。株式売り出しには、財務面の柔軟性を確保する狙いがある。

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