米国人は2024年にウェルネスへ約2兆1000億ドル(約332兆円)を費やし、米国は世界最大のウェルネス市場となった。
グローバル・ウェルネス・インスティテュート(GWI)の報告書『グローバル・ウェルネス・エコノミー・モニター』で公表されたこの数字は、印象的である。一方で、性質の大きく異なる複数の事業を単一の枠組みにまとめたデータでもある。
最も急成長しているウェルネス関連カテゴリーには、ウェルネス不動産、瞑想とマインドフルネス、大麻(カンナビス)、フィットネステクノロジー、脳機能を高めるニュートラシューティカルズ(機能性食品)やボタニカル(植物由来成分)、五感・空間・睡眠、自己啓発、ホテル・リゾートスパ、公衆衛生・予防、そしてマインドフル・ムーブメントが含まれる。
これらのグローバルなウェルネストレンドは、特定の顧客課題を解決する起業家に大きなビジネス機会を提供している。
以下が、最も急成長した10分野である。
1. ウェルネス不動産
ウェルネス不動産は本報告書で首位となり、2019年から2024年にかけて年平均19.5%成長した。5484億ドル(約86兆6000億円)規模のこのカテゴリーには、空気や水のろ過、サーカディアン・ライティング(概日リズム照明)、無毒性素材、防音、運動しやすい動線などを取り入れて建設された住宅、集合住宅、コミュニティが含まれる。
大半の起業家が自ら健康配慮型のマンションを建設するわけではないだろう。だが、ろ過システムの開発企業、照明製品、資材ビジネス、あるいはデベロッパーがそうした機能を現実化するのを支援するコンサルティング会社を立ち上げることは可能だ。
2. 瞑想・マインドフルネス
瞑想とマインドフルネスは年18.9%成長した。本報告書の中では依然として最も小規模なカテゴリーであり、2019年の30億ドル(約4740億円)から成長して71億ドル(約1兆1200億円)となっている。
この市場には、アプリ、スタジオ、指導者育成、リトリート、コンテンツが含まれる。この規模の分野には、新興企業が参入する余地がある。一方で、パーセンテージの伸びを見る際には、出発点の規模を慎重に確認する必要もある。
瞑想ビジネスの成否は習慣化にかかっている。創業者はなお、利用者が最初の1週間を過ぎてもなぜその製品を使い続けるのか、答えを示さなければならない。
3. 大麻(カンナビス)
大麻(カンナビス)関連市場は、伝統医学および相補・代替療法の領域内で年18.1%成長した。GWIの報告書では、大麻を巨大なセクターの中の小規模な一部と位置づけており、個別の金額は提示していない。
大麻は行政手続きや参入のハードルが高い分野でもある。米国では、州ごとのライセンスや地域の規制、流通要件が、事業の成否を大きく左右する。
【編集部注】本記事は米国市場の動向を整理したものです。日本国内におけるCBD等の大麻関連製品の取り扱いは、関係法令(麻薬及び向精神薬取締法、薬機法等)によって厳格に制限されており、法改正や厚生労働省の最新ガイドラインに従う必要があります。



